研究課題/領域番号 |
22330035
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
淡路 剛久 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (90062653)
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研究分担者 |
大塚 直 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (90143346)
浦川 道太郎 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (90063792)
内田 勝一 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (10063794)
後藤 巻則 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (20255045)
柴崎 曉 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (50261673)
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キーワード | 民事責任の客観化 / 制裁 / 差止請求 / 環境 / 安全性 / 取引の公正 / 消費者 / 商事法 |
研究概要 |
民事責任の諸問題からとりわけ重要な問題を選び出し、それらが織りなす世界的傾向の大局図を描き出すことが本研究課題の目的である。その目的を達するための第一歩として、本年度の目標は、各問題を担当する個別部会による世界的・国際的傾向の現状把握に設定された。この現状把握は、次年度に予定されている国際シンポジウムのための布石でもある。そのため、若手研究者を中心に、海外研究者のもとに赴き、民事責任の現状を調査する一方で、海外の協力者との人脈を繋げる活動を遂行した。具体的には、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、ルクセンブルク、アメリカで資料収集をしつつ、著名な研究者と交流し、来日の依頼などを行い、成功を収めている。 こうした個別部会の研究活動のうち、次年度のシンポジウムに繋げられるほど内容の固まったものについては、個別部会を超えて全体部会を招集し、そこでの報告と検討が繰り返されている。例えば、フランス契約法の国際化の問題やオーストリアにおける法人の責任原理の問題などについては、本年度ある程度まとまった研究成果が得られている。また、すでに本年度、フランスの環境法学者であるマチルド・ブトネ教授を招き、差止請求に関するシンポジウムを開催し、重要な成果を得ている。 さらに、個別部会構成員による多種多様な基礎研究が継続されている。具体的には、フランスにおける民事責任法理の動向、フランス消費者法の動向、ヨーロッパ消費者法の動向などである。 全体部会での検討成果はまだ多くないが、各個別部会の活動が活発化するにつれて、全体部会での検討が要請されることが多くなっている。次年度は、各個別部会での成果を受けた、全体部会での検討の深まりを目指している。
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