研究課題/領域番号 |
22330042
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
真渕 勝 京都大学, 国際公共政策研究科, 教授 (70165934)
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研究分担者 |
上川 龍之進 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (40346656)
南 京兌 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (50432406)
原田 久 立教大学, 法学部, 教授 (70275460)
稲継 裕昭 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (90289108)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 政策類型論 / インテリジェンス / インフォメーション / 過誤回避 / 正のフィードバック / 収穫逓増 |
研究概要 |
公共政策を政策分野ごとのタテワリではなく、政策分野を横断するヨコワリで分析する手法を探求する本計画において、以下の分析視角を獲得できた。 第一は時間軸による分析である。正のフィードバックのメカニズムを制度または政策の有する収穫逓増性にまで遡ることによって、ロックイン、非エルゴード性、複数均衡の様態を理論的に整理するとともに、先行研究をより明晰に再構成した。 第二は空間に注目した分析である。理論構造を解明することには至らなかったが、都道府県の東京事務所が一定の場所に集中的に開設されていることに注目することによって、相互学習が高密度で行われている様態が明らかにできた。「大部屋主義」という同じく空間に注目した概念等とどのように接合するかが今後の課題である。 第三は政策分野とは異なる政策類型論の検討および過誤回避の観点からの政策型論である。「政策が政治をつくる」という古典的な命題を経験的に実証、錯誤回避戦略の経験的な検証など、今後の理論的研究の基礎になる経験的研究をすることができた。ただし、引き続き事例研究などの経験的研究を行う必要がある。 第四はインテリジェンスを公共政策のインフラとして位置づける視角を得たことである。インテリジェンスを「得をするインフォメーション」と簡潔に定義することによって、その範囲を拡大すると同時に、必ずしも体系的に記述されてこなかったインテリジェンス論を体系化することができた。また、シギントといわれるインテリジェンスの一部を構成する暗号論について古代暗号から公開鍵暗号にいたる発展を整理し、それを公共政策論の一部に組み入れる可能性を確信できた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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