研究課題
本研究は、日清戦争後の日本・中国・韓国の対立・衝突をこの地域のナショナリズムの相互関係として理解し、一国史的な近代史研究の欠点の克服をめざしている。このため、本研究では、東アジアという地域のなかで、国民国家間の相互作用としてナショナリズムという現象を考察し、東アジア三国のナショナリズムをそれぞれのナショナル・アイデンティティの形成過程として捉え、その相互の影響・衝突・妥協・屈服・抵抗などのプロセスとして理解する視点に立っている。こうした観点に立って、今年度も7名の共同研究者だけではなく、できるだけ外部の研究者をも含めた共同研究の場を持つことにした。具体的には11月22~23日に中国文化大学(台湾)で、本研究の共同研究者のほか、韓国・メキシコ・台湾の研究者が集まって「東亜諸国のナショナリズム――歴史と現状」というテーマでシンポジウムを開催した。台湾からの参加者は、中国文化大の協力で台湾で公募し6人が発表した。その他の報告者は韓国1人、日本2人、メキシコ1人である。中国文化大を中心に延100人以上の聴衆が集まった。折から日本政府の尖閣諸島国有化問題でこの地域の相互のナショナリズムが激化していることもあって、活発な議論が交わされた。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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阪大法学
巻: 第62巻第6号 ページ: 261-305
OUFCブックレット
巻: 第1巻 ページ: 64-84
現代中国変動與東亜新格局
巻: 第1輯 ページ: 233-246