研究概要 |
本年度はインド外交研究の最終年度であることから、これまで得られた研究成果の検証を中心に研究作業を進めた。個別的に各種報告やヒアリングを実施したほか、研究チームが参加した国際シンポで報告するなどの手法を用いた。 まず、6月29日~7月1日には現代インドに関する国際シンポジウムに参加したK.V.ケサバン教授(観察研究基金:ORF)とリディア・パウエル教授(観察研究基金)と本インド外交研究メンバーの意見交流を通じて本研究の内容的な完成度を高めた。さらに9月29日には、東京において主催による第7次インド外交国際ワークショップを開催し、サト・リマエ(ワシントンのEast West Center所長)及びラリマ・ヴァルマ(Jawaharlal Nehru University教授)のお二方を招へいし、インド外交に関する研究討論を実施して、研究の深化を図った。その後、本研究メンバーが個々に本科学研究費によって得られた成果をさまざまな形で公刊した。今後、研究メンバーは、それぞれ、3年間で得られた研究成果を学術誌や一般誌などに掲載していく予定である。研究メンバーの共同作業による研究プロダクトとしては、2013年2月に英書Takenori Horimoto & Lalima Varma ed., India-Japan Relations in Emerging Asia, Manohar Publishers, 2013を刊行した。本書は1990年代以降における日印関係に関する合同研究の成果物である。 日本におけるインド外交研究は、従来、個々の研究にとどまってきたが、本研究の場合、3年間にわたる長期的・本格的な共同研究であることに加え、インド側研究者との合同研究という国際的な位置付けもしており、本格的なインド外交研究となったと自負している。
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