研究課題/領域番号 |
22330072
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研究機関 | 財団法人統計研究会 |
研究代表者 |
竹内 啓 財団法人統計研究会, 調査研究部, 研究フェロー (20012114)
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研究分担者 |
松田 芳郎 青森公立大学, 経営経済学部, 教授 (30002976)
美添 泰人 青山学院大学, 経済学部, 教授 (80062868)
椿 広計 統計数理研究所, データ科学研究系, 教授 (30155436)
舟岡 史雄 信州大学, 経済学部, 教授 (50143962)
三浦 由己 (財)日本統計協会, 研究部, 顧問 (30229645)
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キーワード | 統計の信頼性 / 統計の整合性 / 誤差と偏り / 信頼性の限界 |
研究概要 |
8回の研究会を開催するとともに、2010年6月英国統計局を訪問し関係者と面談した。 研究会では最初、研究の基本方針について協議した。検討の対象として取り上げるべき統計の選定、その分析方法、個票データ利用の目的外利用の申請の必要性および手続き、関係部局への協力依頼などについて討議した。今年度は国勢調査、および経済センサスの一環としての工業統計を取り上げ、また国民経済計算の観点から見た基礎統計の信頼性について考察することにした。 引き続く研究会では、大守が国民経済計算に関わる問題、舟岡が人口・世帯統計の信頼性、三浦が国勢調査の精度、椿が工業統計と生産動態統計との整合性、美添が全数調査の欠測値補正の方法、松田が企業マクロデータを用いた企業統合データベースの統合について、それぞれ自ら関わったこれまでの研究事例について報告し、討議した。また統計作成の現場に関わる関係者にヒアリングを行った。最初に法務省、外務省の関係者から、外国人、日本人の出入国、在外外国人および在外日本人に関する統計の方法および精度について報告を受けた。次に観光庁から観光統計の取り組み方、観光消費動向などの報告を受けた。更に2010年国勢調査に従事した調査員および東京都統計部からヒアリングを行う予定であったが、震災のため中止せざるを得なかった。 また竹内が2010年6月にロンドンで開かれた国際ワークショップに出席する機会に連動してイギリス中央統計局を訪問し、政府統計の信頼性、有効性の確保とチェックのための方策とシステムについて関係者にインタビューした。 今年度の研究の結果、統計の信頼性に関する問題点の具体的なイメージが明らかになったとともに、統計精度や信頼性情報の体系化構築に向けての足がかりとなった。なお統計数理研究所と協力して進めることにした。
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