| 研究課題/領域番号 |
22330087
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| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
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研究代表者 |
木村 福成 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (90265918)
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| 研究分担者 |
大久保 敏弘 神戸大学, 経済経営研究所, 准教授 (80510255)
松浦 寿幸 慶應義塾大学, 産業研究所, 専任講師 (20456304)
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| キーワード | 生産・流通ネットワーク / 企業ミクロデータ研究 / 多国籍企業 / 企業の異質性 |
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| 研究概要 |
平成22年度は、アジアの国際的生産・流通ネットワークにおける多国籍企業の役割を考察するための分析ツールの開発・データ整備を行った。まず、国際的生産・流通ネットワークに参加する企業の異質性、あるいは、貿易・海外生産パターン、集積形成メカニズムを分析するための理論的な枠組みとして、近年国際経済学で重視されている、産業内における企業の生産性格差の理論を援用して考察を行った。たとえば、大久保は、企業間の生産性格差を前提とした理論モデルで、地域経済統合と地域間の生産性格差の関係について分析し、経済統合にともって、一時は、地域間格差は高まるものの、統合が進むについて次第に格差は小さくなっていくことを示した。
一方、実証分析については、日本、韓国、台湾の企業レベル・データ、タイ、フィリピン、ベトナム、インドネシアの集積地を対象とするアンケート・データの整備・解析を進め、統計分析によるファクトファインディングを行った。具体的な作業は、松浦、および早川は、日本、韓国、台湾の企業レベル・データを用いて、3カ国企業間において、直接投資を行う企業の生産性に差異があるか、海外進出要因に違いがあるか、海外進出先での販売・調達行動に違いがあるかなどを分析した。また、町北は、東南アジア諸国の集積地における企業のイノベーション活動に関するアンケート・データを用いて、技術移転の決定要因、ならびに技術移転が企業パフォーマンスに及ぼす影響について分析した。その他、上記の研究に並行して、タイ、ベトナム、インドネシア、中国の4か国の企業レベル・データを調達し、データベースの整備を行った。平成23年度は、このデータベースを活用し、生産ネットワークの深化と、現地市場における多国籍企業の役割に関する分析を行う。
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