研究課題/領域番号 |
22330095
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小川 光 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (10313967)
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研究分担者 |
相浦 洋志 大分大学, 経済学部, 講師 (50511177)
伊ケ崎 大理 日本女子大学, 家政学部, 講師 (10336068)
川崎 晃央 三重大学, 人文学部, 講師 (10452723)
内藤 徹 徳島大学, 大学院・ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 教授 (90309732)
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キーワード | 財政競争 / 集積 / 空間経済 / 環境と成長 / 政治的腐敗 / 航空ネットワーク / ホテリングの空間競争 |
研究概要 |
本研究の目的は、財政競争理論と空間経済・ネットワーク理論を分析道具として、移動費用、集積の経済、ネットワーク外部性といった空間構造の特性を生み出す要素に着目した上で、グローバル市場における各国の政策のあり方と地域・国家間での政策協調ルールについて理論的立場から提言することである。今年度は、各研究者の研究内容を共有するための全体会議を徳島大学(2010.8.26-27)と名古屋大学(2011.1.28)において行った。問題意識と研究課題を共有したうえで、財政競争・ネットワーク経済・空間経済の研究班ごとに個別課題に関する研究を推進した。 財政競争の理論研究班では、課税方式を内生的に選択する二段階の財政競争モデルを提案し、各国政府が採用する税方式が従量税となることを明らかにした。また同様のモデルを使用し、内生的に形成される政府の目的関数の構造を分析した。ネットワーク経済の理論研究班では、ホテリングの空間モデルを使った地域間競争の分析を行い、地域医療政策に関する考察を行った。加えて、航空会社が新たに参入する空港やハブ空港を選択する場合、乗客の利便性を高めるために,各区間の運航頻度を高めるような選択が行われることが明らかとなった。空間経済の理論研究班では、混合寡占モデルを基礎にした立地モデルおよび二重経済モデルの構築を図り、公企業の民営化と環境政策,労働移動あるいは集積のメカニズムについて明らかにした。さらに、環境汚染を伴う成長モデルに政治的腐敗を導入し、政府のクリーンさが持続的成長のための条件となることを明らかにした。
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