研究課題/領域番号 |
22330103
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
江夏 由樹 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10194002)
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研究分担者 |
佐藤 正広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (80178772)
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キーワード | 東北アジア経済 / 日本企業 / 官僚機構 / 中国東北部(満洲) / 台湾 / ロシア沿海州 / シベリア / モンゴル |
研究概要 |
(1)海外における資料・実地調査 江夏由樹(研究代表者)、松重充浩(連携研究者)、広川佐保(連携研究者)はロシア沿海州のハバロフスク・ニコラエフスク、サハリンのオハ・ユジノサハリンスクにおいて、20世紀初期のロシア極東における日本企業の経済活動について資料調査を行った。江夏、佐藤正広(研究分担者)は国家図書館台湾文献館(台北)、国史館台湾文献館(台中)等において、20世紀初期の中国東北部、台湾における日本企業の経済活動について資料調査を行った。松本俊郎(連携研究者)、江夏は、それぞれ、中国の吉林省梢案館(長春)・天津市梢案館、人民大学清史研究所(北京)等において、戦前期・中国における日系企業の活動について資料調査を行った。広川はモンゴル国立中央文書館(ウランバートル)において、20世紀初期のモンゴル経済に関する資料調査を行った。 (2)国内における資料調査と研究会 江夏、佐藤は、長崎大学経済学部図書館、東南アジア研究所等において、日本企業の台湾、中国東北部における活動について資料調査を行った。また、各メンバーは一橋大学経済研究所、国立国会図書館、同関西館、琉球大学等で資料調査を進めた。近現代東北アジア地域史研究会(近畿大学)において、江夏、松重、広川、中見、蕭建業(研究協力者)は、各自の研究成果の報告、今後の研究計画等について意見交換を行った。 (3)平成22年度に引き続き、江夏、佐藤、松重はこれまでに蒐集した近代の台湾・中国東北部における日本企業の事業展開等に関する資料の整理を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画においては、23年度は中国から研究者を招聘、研究会を開催する予定であったが、東日本大震災の影響もあり、その計画は24年度に実施することとした。他方、海外・国内における資料調査は順調に進んでおり、とりわけ、サハリンにおける北樺太石油関係の資料の閲覧、関係者への聞き取りなどについては、大きな収穫を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に従い、海外・国内での資料、現地調査を進めていく。24年度は、とりわけ、20世紀前半、日本企業にとって競合的な関係にあった華人企業、欧米企業の歴史にも焦点をあて、中国沿海部から奥地につながる揚子江流域における調査も行う予定である。24度末にはまとめの研究会を開催し、これには、復旦大学の朱陰貴教授を招聘する。朱教授には中国における日系企業に関する研究動向について報告を依頼し、その後、意見交換、今後の研究の進め方等について検討を行う。
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