研究課題/領域番号 |
22330119
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中瀬 哲史 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (40274352)
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研究分担者 |
宇山 通 九州産業大学, 経営学部, 講師 (50584041)
片渕 卓志 阪南大学, 流通学部, 准教授 (80586727)
李 捷生 大阪市立大学, 創造都市研究科, 教授 (50255634)
金 恵珍 大阪経済法科大学, アジア研究所, 客員研究員 (10573876)
坂本 清 大阪市立大学, 経営学研究科, 名誉教授 (70089184)
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キーワード | 循環統合型生産システム / 環境保全 / 生命循環と生産循環 / ものづくり |
研究概要 |
「研究目的」として以下をあげた。すなわち、地球環境の人類史的課題に直面した現在、われわれは市場革命、情報革命に加えて環境革命を取り込んだ、体系化された新たな生産システムを「循環統合型生産システム」と規定し、どのようにして従来の際限なく生産活動を拡大しようとする生産制御システムから転換できるのか、そのためにはどのような条件・方法が必要であるのか、具体的にはどのようなシステムであるのか、を明らかにするとした。そして、「研究実施計画」では、上述の目的のため、日本国内、海外での実態調査を進め、理論研究、政策研究を行うために定期的な研究会の開催等をあげた。 平成23年度、実際には、日本国内では東京電力福島第1原子力発電所事故後に、県として、原子力ゼロ、再生可能エネルギーの発展を掲げる福島県、その地域への電力供給を担当している東北電力に伺い、調査を行った。海外では、経済発展の著しい中国西部の中心地である成都、重慶の環境局、企業を、同時期に上海における環境保全を目的とした取組の調査を行い、同地の企業や大学諸機関を訪れた。そして、これまでの実態調査については、毎月1回研究会を開催して、常に5時間程度に及ぶ議論をたたかわせ、ディスカッションペーパーにまとめる作業を通じて、メンバー間での理念構築を行っている。また、研究会では、実態調査をめぐる議論だけではなく、これまでに発表されている環境経営に関わる研究を取り上げて検討している。 なお、平成24年度の後半から、研究会では、これまでの調査結果を踏まえた出版活動のための具体的な議論を行いだしている。このため、従来の先行研究をチェックしつつ、現実の企業現場を確認しているので、成果が期待でるものと確信する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画したように、日本国内、海外において調査を行うことができ、それぞれの調査結果を踏まえつつ、既存研究をも吟味しているからである。ただし、当初計画していたアンケートについては、これまでの調査の結果、その必要性の議論も必要のため実施できていない。検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画を大幅に変更する必要はないと考えている。ただし、上述したように、アンケート調査の是非をも検討する必要がある。また、最終年度となる平成24年度には、具体的な形を作り、実際の出版へと進めなければならず、これまでの研究活動レベルを維持しつつ、さらに一段高めるために、充実した研究会活動が望まれる。
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