研究課題/領域番号 |
22330124
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
辻本 将晴 東京工業大学, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 准教授 (60376499)
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研究分担者 |
藤村 修三 東京工業大学, 大学院・イノベーションマネジメント研究科, 教授 (90377044)
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キーワード | 科学知 / 知識創造 / イノベーション / 研究所 / マネジメント |
研究概要 |
本研究の目的は、企業組織の科学知識創造における研究者間の「共鳴メカニズム」に焦点をあてた比較分析を行うことにある。ここでの「共鳴メカニズム」とは、組織に所属する研究者と組織内外の研究者との相互作用のあり方を意味しており、具体的には次の3つの要素から構成される。第一に研究チーム組成、第二に異なる段階(基礎・応用)および異なる分野、異なる組織の研究者間のコミュニケーション、第三に研究評価と成果公開の方法とそのマネジメントである。このメカニズムはマネジメントの意図によってデザインされたものとそうではないものの両方を含んでいる。我々は研究者間の相互作用を通じたスパイラルアップによって科学知識創造が活性化され、産業および社会に強いインパクトを与える成果が生み出されていると考えており、本研究はそのメカニズムの実証研究である。平成22年度は、AT&Tベル研究所を主に分析対象とした。具体的にはWeb of Scienceを用いて1980年から1990年のベル研の公表論文のデータベースを構築し、共著やアクノレッジメントのネットワークの分析を開始した。さらに、IBM基礎研究所、トヨタ中央研究所、Intel Labs、Google R&D Centerの4つの企業研究組織を順に対象としていくため、予備的にIBMおよびトヨタ、インテルの各研究所のマネジメント層へのインタビュー調査もおこなった。これらを通じて、当初仮説としていた研究者間のネットワーク構造の多様性と柔軟性が研究所におけるイノベーションの活性化に有効に作用している可能性が示唆されている。
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