研究課題/領域番号 |
22330132
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
関根 孝 専修大学, 商学部, 教授 (70076933)
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研究分担者 |
呉 暁林 法政大学, 工学部, 教授 (50366829)
金 雲鎬 日本大学, 商学部, 准教授 (10410383)
石川 和男 専修大学, 商学部, 教授 (60300034)
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キーワード | 家電品流通 / 優越的地位 / 垂直的マーケティング・システム / 家電量販店 / 家電メーカー / アフターサービス |
研究概要 |
研究代表者の関根は、研究課題と同じタイトルをテーマ・研究目的にして、文献研究および海外調査により次のような成果を得た。 1. 優越的地位は変動するもので、特定の垂直的マーケティング・システム(VMS)が継続的に主導的役割を担うという意味で、流通システムは静的均衡には向かわない。 2. 現在、多くの国で家電量販店主導型の垂直的マーケティング・システムが優勢であるが、同質的価格競争が激化し、一部量販店では「格上げ」が始まっている。創意と工夫によるマーケティング競争が競争を活性化する。 3. 家電メーカーの巻き返しは、高度な製品やシステムの開発がカギとなる。 4. 中小小売商は共同化により、一部で新しいビジネスモデルを構築しつつある。高齢社会が進展するなか、サービスを重視しある程度価格競争力ももつことが、成功の必要条件となる。 5. VMSは統合の方法・統合度とチャネルリーダーを基準にすると、理論的には12のタイプが考えられる。流通構造は歴史的、社会的に規定されるわけで、同時に全てもしくは殆どのタイプが存在する可能性が低いが、経路依存性に導かれて多様な流通機構の展開可能性がある。 なお、この研究成果は、日本商業学会・関西部会で発表した。また、研究分担者は、次年度以降の研究に繋がる自動車やアパレルの流通研究に関する成果を発表した。
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