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2013 年度 実績報告書

公的部門への発生主義会計適用による効果に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22330136
研究機関東京大学

研究代表者

山本 清  東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60240090)

研究分担者 小林 麻理  早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50248978)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード会計 / 発生主義 / 現金主義 / 公会計 / 国 / 自治体
研究概要

本年度は最終年度であるため、公的部門へ発生主義会計を導入した場合の効果について日本を含む米・英・蘭・伊・日の国際比較を含めた分析を行った。その結果、発生主義会計の効果はその導入・適用と同じく、関係する行財政制度及び社会制度との相互関係により影響を受けること、同時にEU加盟国の場合には、統一的な基準と財政管理への活用が図られることから強制的な圧力が作用することが明らかになった。また、米国は地方債市場等の市場からの影響を受けること及び専門職団体の力が大きいことから、財務報告における発生主義会計は財政的なインパクトも与えている。
しかしながら、我が国を含め、英国を除くと予算統制や予算管理に直接的には発生主義会計を適用する動きはなく、その効果を確認することはできなかった。こうした背景には予算統制への考え方並びに政治家・行政官・市民の意思決定で依拠する情報として何が最もわかりやすいかという視点、事後統制と事前統制の基準をどうするか(判断基準をどこにおくか)によって大きく作用する。我が国では国・自治体で「会計」が予算・決算制度を含む広義の概念で使用されていて、現金主義統制が法定化されていて、発生主義会計は「会計」とは別の補完的情報システムとして位置づけられていることが効果を限定しているといえる。予算要求や審査あるいは予算決定が現金主義ベースで実施される制度下では意思決定も現金主義情報が優先されるのは合理的かつ自然なことであるからである。研究成果は英国バーミンガム大で開催されたCIGAR及び西南学院大学での国際公会計学会で報告され、国際学術誌にも投稿された。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 財政統制と政府会計の関係2013

    • 著者名/発表者名
      山本清
    • 雑誌名

      会計プロフェッション

      巻: 第8号 ページ: 59-70

  • [雑誌論文] Different scenario for accounting reform in non-Anglophone contexts2013

    • 著者名/発表者名
      Kiyoshi Yamamoto and Masayoshi Noguchi
    • 雑誌名

      Accounting History

      巻: 18 ページ: 529-549

    • DOI

      10.1177/1032373213509678

    • 査読あり
  • [学会発表] Public works spending in fiscal austerity: from downsizing for fiscal health to revitalizing for economic growth2013

    • 著者名/発表者名
      Kiyoshi Yamamoto
    • 学会等名
      14th CIGAR Conference
    • 発表場所
      Birmingham
    • 年月日
      20130901-20130903
  • [図書] アカウンタビリテイを考える2013

    • 著者名/発表者名
      山本清
    • 総ページ数
      248
    • 出版者
      NTT出版

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公開日: 2015-05-28  

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