研究課題/領域番号 |
22330140
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
辻山 栄子 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (50114020)
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研究分担者 |
奥村 雅史 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (30247241)
米山 正樹 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (00276049)
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キーワード | 財務会計 / 国際会計 / 国際研究者交流・フランス / 国際研究者交流・イギリス / 国際情報交換・アメリカ |
研究概要 |
本研究は、財務会計における基礎理論の国際比較を目的にしている。この目的を達成するため、2011年度には、次の4つの具体的な作業を実施した。 (1)2010年度に立ち上げたweb上の研究拠点(早稲田会計研究センター、http://w-arc.jp/、以下「当研究拠点」)を通じて、研究拠点で実施したセミナー、シンポジウム等の研究成果をweb上で国内外に向けた発信活動を継続した。 (2)海外の報告者を招聘し、国際シンポジウムならびにセミナーを開催した(より具体的な内容は上記のURLを参照)、①2012年2月2日:セミナー13:00~14:30(於:早稲田大学11号館902号室)「The Pure Logic of Accounting: A Critique of the Fair Value Revolution」(講演者Dr. Yuri Biondi―フランス国立科学研究センター主任研究員)、②2012年2月9日:国際シンポジウム(於:早稲田大学・井深大ホール)「IFRSのいま――IASFを取り巻く現代的課題」(講演者Dr. Yuri Biondi―前掲、Prof. Tomo Suzuki―英オックスフォード大学准教授) (3)当研究拠点が2011年2月3日に実施した国際シンポジウムに関する記録を公刊した。「IFRSアドプションの展望―US、カナダ、そして世界の実情」『企業と法創造』第8巻第2号(通巻第30号)3-42頁(2012年3月) (4)研究代表者と海外研究者との当面の研究課題(Revenue Recognition)のほか、現在世界的な論争の的になっている2つのテーマ(Insurance Contract、Lease)に関する内外の網羅的な文献データベースを作成した。なお、このデータベースは、研究代表者の共同研究者Yuri Biondi博士にも提供した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
シンポジウムの開催が年度末になったために、その記録の作成が未了のほかは、当初の目標通り、日本における会計研究の現状と成果に関する海外研究者の理解と関心を深めることができた。その成果は、本課題の活動の一環であるweb上の研究拠点の活動、海外の研究者を招聘して実施した国際シンポジウム、さらに研究代表者がアメリカ会計学会の財務会計基準委員会メンバーの一員となって投稿した3本の論文として結実している。 なお、上記の未了の記録の作成ならびに公刊は予算の繰越額を使用して2012年度に公刊を完了した。
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今後の研究の推進方策 |
研究活動はほぼ当初のスケジュール通り進んでいる。来年度は以下の2つを中心に活動を進める。 ①研究代表者は、アメリカ会計学会(AAA)の財務会計基準委員会(FASC)の収益に認識に関するディスカッションペーパーをmain authorとして纏め、AAAの学会誌(Accounting Horizons)に投稿する。 ② 本研究プロジェクトの成果を書物として刊行する。
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