研究課題/領域番号 |
22330150
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
樋口 直人 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (00314831)
|
研究分担者 |
成 元哲 中京大学, 現代社会学部, 教授 (20319221)
稲葉 奈々子 茨城大学, 人文学部, 准教授 (40302335)
申 キヨン お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 准教授 (00514291)
松谷 満 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (30398028)
高木 竜輔 いわき明星大学, 人文学部, 准教授 (30512157)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 水俣病 / 反貧困 / 夫婦別姓 / 外国人参政権 / 歴史教科書 / 脱ダム / 政治的機会構造 / 新しい公共 |
研究概要 |
本年度は以下の4点の実施を計画しており、それぞれに即して概要を述べる。 (1)政権交代後3年間の動態の検証:研究会を4回開催し、「政権交代をどのように捉えるか」で討議を重ねてきた。自民党への政権交代が迫るなかで、民主党政権の含意をより広い射程から捉えなおすこととした。具体的には、①第一の近代から第二の近代への移行を指向する政党として民主党を捉える、②古典的な意味での政権交代はもはや起こらず、どの政権になってもとりうる選択肢が限定されているという2つのテーゼの妥当性を今後検証していくこととした。 (2)中間的なまとめの学会報告:予定通り、7月のWorld Congress of Political Scienceで排外主義運動に関して、8月のSecond World Forum of SociologyでNPO法改正に関して、10月の日本政治学会でNPO法改正、民法改正、外国人参政権について報告を行った。 (3)調査の継続:12月の総選挙前は、解散ムードが継続したため聞き取りが困難であり、運動に関してある程度調査を進めた程度だった。総選挙後には、民主党の国会議員を中心に聞き取りを再開し、まとめとなる調査を行った。 (4)論文の執筆:イシューごとの特質を比較した論文を執筆し、枠組みの総論とあわせて大まかな見取り図を描いた。NPO法改正については、組織ネットワーク論の観点から経緯を分析した論文を執筆した。外国人参政権については、対抗運動に着目して調査を進め、その第一次的な考察を論文として発表するとともに、聞き取り記録についても順次公表している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
聞き取り自体は、政治が不安定だったことにより今年度予定通りに進まなかったが、総論の検討や各論に関する学会報告や論文執筆を通して、着実に完成に向けて地歩を固めているため。
|
今後の研究の推進方策 |
2013年に解散総選挙があることを予想していたため、それより早く民主党政権が終焉したという点で、研究計画を変更する必要がある。民主党政権を現在形でなく過去形として検証する、過ぎ去った出来事の検証であるがゆえに距離を取った射程の長い議論として展開する必要がある。これは、調査計画の修正というよりは、分析枠組みの再検討という形で対応することになる。
|