研究課題/領域番号 |
22330151
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研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
宮本 みち子 放送大学, 教養学部, 教授 (60110277)
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研究分担者 |
長須 正明 東京聖栄大学, 健康栄養学部, 教授 (20369474)
平塚 眞樹 法政大学, 社会学部, 教授 (10224289)
樋口 明彦 法政大学, 社会学部, 准教授 (70440097)
津富 宏 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (50347382)
新谷 周平 千葉大学, 教育学部, 准教授 (40375598)
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キーワード | 若者 / 社会的排除 / 自立支援 / 国際比較 / 若者政策 / 社会的経済セクター / 労働市場 / 雇用 |
研究概要 |
平成23年度の研究活動は、3つの柱で実施した。 (1)社会的支援の対象とすべき若年層に対して行政と民間団体がどのような政策をもち、支援プログラムを立て、実践しているかを把握するため、オランダで聞き取り調査を実施した。対象は、地域教育訓練センター、青年労働組合、青年研究所、国立青年協会、内務省青年部門、保健福祉スポーツ省青年部、国立職業教育・訓練・労働市場研究センター、仕事・所得センターである。 (2)種々のリスクを抱える生徒が集中するT定時制高校における生徒の実態、および学校の取り組みとその成果に関する継続調査を実施した(樋口明彦・西村貴之・岩本真美)。生徒に対するアンケート調査および、教職員集団の構成の変化が、生徒支援の取り組みに及ぼす影響に関する経過を観察した。また、K定時制高校に関しては、白水崇真子がジェネラルマネージャーをつとめる豊中パーソナルサポート事業による支援サービスを試み、支援方法の開発に取り組んできたが、生徒個々人の状態にあわせてバイト先を開拓・提供するメニューの有効性が検証された。 (3)オーストラリア高校の継続調査。高校卒業後どのような進路分化が起こっているのかについて、3年前からNorthern Sydney地区のPittwater High Schoolで調査が行われてきたが、長須正明は前年と同様に共同分析を実施した。また、公立の特別な進学校卒業者2名,A gap yearをとってから大学に入学した一般公立高校卒業者1名とその母親,合計4人に「"A gap year"をどう思うか」「A gap yearはどんな意味があったか」を中心にインタビューした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オランダに関して、基本的な情報は入手したので、これから分析をしながら、第二段として何をすればよいかが明らかになった。K定時制高校調査はすでに3年間にわたって調査ができ、学校との関係も良好であるので、次年度も調査を継続することができ、4年間の研究期間内に、リスクのある高校生の実態を明らかにうることができるだろう。また、理論と実査と実践との三位一体で研究を進めることが本研究チームの特色であるが、その長所を維持できる体制が確立していることは評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
4年間の研究期間の3年目に入るので、すでに実施した海外調査の成果を整理し分析する作業に入る。国内に関しては、労働市場から排除された若者を支援する現場の実態と支援方策に関して、整理し検討する作業に入る。研究会メンバーの役割分担を明確にし、4年間の研究期間の間に成果がまとめるように体制を作っていく予定である。
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