研究課題/領域番号 |
22330158
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
宮島 喬 法政大学, 社会学研究科, 教授 (60011300)
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研究分担者 |
山脇 千賀子 文教大学, 国際学部, 准教授 (40302343)
坪谷 美欧子 横浜市立大学, 国際総合科学部, 准教授 (80363795)
本田 量久 東海大学, 観光学部, 准教授 (90409540)
イシカワ エウニセ 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 准教授 (60331170)
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キーワード | 就学義務 / 外国人児童生徒 / 教育関係者インタビュー / 学校 / 教育委員会 / 学校選択 / 外国人学校 / カリキュラムの見直し |
研究概要 |
平成22年度には外国人の子どものへの就学義務の適用の問題をめぐって教育関係者25名程度にインタビューを実施する予定だった。その内15名のインタビューは終了していて、平成23年3月11日をもって中断してしまった。4月からインタビューを再開し、予定数以上に18名へのインタビューを終了することができた。その多くが教育関係者であり、一部ボランティアの学習支援者であった。それらのインタビューの回答からは、次のようなことが分かった。多くの関係者は、完全不就学の子どもは多くはないだろうが、就学義務がないだけにきちんと就学が把握されていず、その曖昧さこそが問題であろうとみている。保護者たちは、日本の学校の校則の厳しさを一面で評価しながら、他面で懸念しており、また日本人の子どもによるいじめを恐れている。また学校制度、高校進学の意味やその仕組みが複雑で理解できていない。しかし仕組みを理解すれば、もっと子どもの教育に積極的になるはずだとの見方もあった。したがって、教育委員会と学校は、このような外国人保護者の状況に配慮しながら、適切な分かりやすい情報を与えて、不就学を促していく必要がある。全体として、現在の日本では外国人には教育を受ける権利は保障されていないのではないか、という意見が半分以上を占めた。この認識との関連で、外国人にも就学義務を適用すべきだという意見がかなり聞かれた。ただし、定量調査ではないので、数的な傾向はつかめない。この定量的なアプローチは最終年度、すなわち平成24年度の課題としたい。
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