研究課題/領域番号 |
22330176
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研究機関 | 四天王寺大学 |
研究代表者 |
鳥海 直美 四天王寺大学, 人文社会学部, 准教授 (00388688)
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研究分担者 |
與那嶺 司 大阪人間科学大学, 人間科学部, 准教授 (90341031)
橋本 卓也 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (70559187)
樽井 康彦 同志社大学, 社会学部, 助教 (80551613)
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キーワード | ソーシャルワーク / 倫理的ジレンマ / 自己決定 / 障害者福祉 / 障害児福祉 / 質的研究 |
研究概要 |
年度内に5回の研究会を開催し、障害者児の自己決定支援を巡るジレンマ状況の分析視角として、他者との関係のなかで紡がれる「共同決定」という概念の実相を明らかにするための研究計画を検討した。その結果、以下の調査を分担して実施することとなった。 [調査1]学齢期の障害児の自立に向けた支援実践におけるジレンマ(継続) [調査2]発達障害者の就労支援におけるジレンマ(継続) [調査3]自立生活センターの女性ピアカウンセラーが経験するジレンマ [調査4]触法障害者の地域生活定着支援におけるジレンマ [調査5]知的障害者の生活支援におけるジレンマ [調査6]障害者家族の相談支援におけるジレンマ [調査7]被災地障害者支援センターにおける相談支援におけるジレンマ 上述の[調査1][調査2]については、アクションリサーチの手法を用いた調査がすでに開始されており、それらの成果を論文・報告書として発表したことに加えて、書籍の1章に収められた。 一方、協力研究者らとともにイギリスにおける「独立型子どもアドボケイター制度」および「成年後見人制度」に関するセミナーの聴講を通して、障害児者の「共同決定」と「アドボカシー」が近接した概念であるという知見が得られた。今後は、自己決定支援を巡るジレンマ状況において、両概念がどのように生成しているかについて、実証的に明らかにしていくこととする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
障害児者の自己決定支援におけるジレンマに関する質的調査を実施するにあたって、最終的に7種類の調査が計画されたものの、平成23年度内に着手されたものは2つであった。それぞれの研究者が複数のフィールドを有していることから、研究テーマに適したフィールドの選定に時間を要したことが遅延理由と考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
7種類の調査を実施するにあたって、研究者間で連絡を緊密にとり合い、調査の進捗状況、課題および改善策について情報共有することに努める。また、代表研究者がそれぞれの調査の進捗状況を把握および管理していくこととする。
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