研究課題/領域番号 |
22330178
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
芝野 松次郎 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60162640)
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研究分担者 |
小野セレスタ 摩耶 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 専任講師 (80566729)
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キーワード | ソーシャルワーク / 社会福祉援助技術 / 子育て支援総合コーディネート / ソーシャルワーク実践モデル開発 |
研究概要 |
「子育て支援総合コーディネート事業」を、ソーシャルワーク実践の視座から捉え直し、総合コーディネーター(以下、子育てコンシェルジュ[○!R])のためのソーシャルワーク実践モデルを研究開発することが本研究の目的である。 この研究目的を達成するために、平成23年度は、M-D&DのフェーズI「問題の理解」で実施した総合コーディネート事業の実態調査結果に基づき、フェーズII「実践モデルの叩き台の作成」に取り組んだ。1)実態調査結果をさらに詳細に分析し、説明(独立)変数であるコーディネーターの「力量」要因及びコーディネーターを取り巻く自治体の「環境」要因と、基準(従属)変数であるコーディネートの円滑な取り組みとの関係を分析した。2)実践モデルの叩き台を構成するデータベース・ナビ・モジュールを試作し、改良を加えた。3)同じく実践モデル叩き台を構成するコーディネート・ナビ・モジュールの基本設計を行った。データベース・ナビ・モジュールは、自治体が提供するさまざまな子どもと子育てに関わる事業やサービスを網羅的に蓄積したものであり、わかりやすいグラフィック・インターフェースと直感的に把握可能な検索ルールによって必要な事業やサービスを簡便に見つけ出すことができる検索システムになっており、検索履歴を蓄えられるようにもなっている。コーディネート・ナビは、子育てコンシェルジュ[○!R]が、子どもの成長ニーズと保護者の子育てニーズをアセスメントし、データベース・ナビ・モジュールを活用して、計画的に資源の活用を援助し、活用状況をモニターすることによってニーズが充足されたかどうかを評価しながら、子どもの成長と保護者(親)の子育てを支援することをナビゲートするモジュールである。詳細については平成23年3月に発行した平成23年度報告書を参照されたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
自治体のサービス資源を網羅し、データベース化し、検索システムをプログラムしてデータベース・ナビ・モジュールとする際に、自治体や有識者などの意見を聴取し、改良するとともにバグを修正することに、予想以上の時間を要したが、研究期間の後半に当初のスケジュールに追いつくことができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、計画通りにデータベース・ナビ・モジュールを試行改良するとともに、コーディネート・ナビ・モジュールの叩き台を完成し、試行改良する。また、この3年間の研究のプロセスと成果を著書として出版し、実践モデルの宣伝・普及に努める。
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