研究分担者 |
渡邊 弥生 法政大学, 文学部, 教授 (00210956)
森 丈弓 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (00512154)
松尾 直博 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10302902)
岡田 昌毅 筑波大学, 人間系, 教授 (10447245)
櫻井 茂男 筑波大学, 人間系, 教授 (50183819)
石隈 利紀 筑波大学, 副学長 (50232278)
金綱 知征 甲子園大学, 人間科学系, 講師 (50524518)
湯川 進太郎 筑波大学, 人間系, 准教授 (60323234)
戸田 有一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70243376)
渡部 玲二郎 茨城大学, 教育学部, 教授 (80272102)
大川 一郎 筑波大学, 人間系, 教授 (90241760)
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研究概要 |
今年度は2つの研究を実施した.ひとつは「高校生の自己観と社会的情報処理ならびに関係性攻撃との関連の検討(短期縦断的研究)」である.ここでは,仲間による関係性侵害場面での高校生の応答的行動(報復的攻撃,主張行動)に対して,過去の関係性攻撃経験と相互協調的自己観が現在の社会的情報処理を媒介して与える影響を短期縦断的研究法で明らかにすることを目的とした.対象者は高校生103名(1年生22,2年生38,3年生43名;男子39名,女子64名)で,第1回調査(2014年1月)として,①対象別相互協調的自己観尺度(Kawabata, et al(unpublished),対親友,対家族,対仲間各14項目,計42項目(5段階評定).②MRAS-H(濱口他,2013),関係操作,無視排除,噂の流布を実施し,第2回調査(2014年3月)として①関係性侵害場面における社会的情報処理・応答的行動質問紙(濱口他,2008).②自記式多次元性関係性攻撃尺度を実施した.パス解析の結果,関係性侵害場面での高校生の応答的行動は,攻撃行動で72%が,主張行動で57%が説明されることがわかり.無視をされて過剰に攻撃する傾向には,1か月前の関係性攻撃傾向(陰口・噂),報復的情報処理,関係性攻撃肯定評価などの現時点での情報処理変数により直接的に規定されることなどが明らかになった.もう一つは「中学生用いじめ防止プログラムの作成」である.すでに2010年度に実施した「さわやか仲間つくりプログラム」の成果と反省を踏まえ,このプログラムにさらに関係性攻撃の抑制に特化した演習を2時限分作成し,大学生対象に試行した.
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