研究課題/領域番号 |
22330188
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
酒井 厚 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (70345693)
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研究分担者 |
眞榮城 和美 清泉女学院大学, 人間学部, 准教授 (70365823)
高橋 英児 山梨大学, 教育人間科学部, 准教授 (40324173)
前川 浩子 金沢学院大学, 文学部, 講師 (10434474)
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キーワード | 仲間関係 / きょうだい / 双生児 / 教育態度 / 社会性 |
研究概要 |
平成23年度は、約340家庭に質問紙調査を実施し、約20家庭に観察調査を実施した。質問紙調査の主な内容は、人口統計学的変数、子どもの社会性変数(仲間の数、能動・自己主張性など)、子どものパーソナリティ変数(気質・性格)、環境変数(親の養育態度、子どもの仲間関係、保育所・幼稚園を含む近隣地域の子ども関連施設の利用実態など)であった。幼児期の双生児きょうだいのいる家庭を対象に、母親の養育態度ときょうだいの性別の組み合わせの違いが子どもの自己主張性とどのように関わるかを検討した。母親の養育態度は、子どもが同性のペアである場合の方が、異性ペアよりも二人を同じように扱う意識が高いことが示された。また、養育態度ときょうだいの性別とのマッチングでは、男児ペアでは母親が二人を同じように扱うことが、異性ペアでは母親が二人を同じように扱わないことが子どもの仲間関係における能動・自己主張性の高さと関連していた。つぎに、親による子どもの仲間関係を支援する態度(ピアマネージメント)に焦点をあて、単胎児を含めたきょうだい関係の種類から検討した。まず、母親による子どものピアマネージメントは、子どもの仲間数とのあいだに有意な正の相関が見られ、ピアマネージメントの高さが子どもの仲間数の増加に関わることが確認された。その上で、ピアマネージメントが子どものきょうだいの種類によって異なるかを検討したところ、一人っ子、単胎児きょうだい、双生児きょうだいのいずれの間にも有意差は見られなかった。つぎに、きょうだいのいる家庭に注目して母親のピアマネージメントに関わる要因を検討したところ、双生児きょうだいのいる家庭において母親の外向性がピアマネージメントの高さと関わっていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
観察調査に関しては、昨年3月の東日本大震災により自粛する必要が生じ期待されるケース数を下回ったが、質問紙調査については順調に進み、縦断データも徐々に蓄積してきている。
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今後の研究の推進方策 |
質問紙調査および観察調査ともに研究への登録者数全体では目標数に達し、継続調査への参加者の脱落率も低く順調である。しかし、双生児のいる家庭の参加者数が相対的に低く、対象者を増やす必要がある。これまでにお願いした地域以外にも調査協力を依頼し、各地域自治体や子育て支援サークルを通じて募集する。
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