研究概要 |
発達加速現象を進化発達心理学的視点より分析するため、平成23年2月に第13回全国初潮調査実施した。分類集計後、平成24年度に女子性成熟、さらには思春期前後の健康習慣および心理的変化について集計分析を行った。 調査対象は小学校3440校、中学校3440校、計6880校の小学校4,5,6年、中学校1,2,3年生であった。調査では、47都道府県から小学校496校、中学校630校、計1126校(回収率16.4%)の協力により、のべ45,830人の個人資料を得た。ただし、初潮・初経に関する有効回答者は45,665人(有効回収率99.6%)であった。母集団約348万人の1.3%に相当する。全国集計の結果、小学校4年生の既潮率は7.4%(前回6.7)%、5年生25.2(25.4)%、6年生57.6(58.3)%、中学校1年生82.8(83.4)%、2年生95.1(95.2)%、3年生98.7(98.8)%であった。全学年1%以下の変動であった。 これらの学年別既潮率からプロビット法(対数変換なし)により推定した。学年別既潮率は微動しているものの、平均初潮年齢(初潮年齢の有り無しのみで計算する50%推定年齢、中央値)は、12歳2.3ヵ月(標準偏差1歳2.8ヵ月)で、前回からほとんど変化していない1997年以降、12歳2ヵ月程度で推移している。しかし世界的な低年齢が持続していると考えられる。 健康習慣、性別受容、興味関心等についても集計・分析した。性成熟の時期との関連が見られた。なお、これらの結果は平成24年度に調査協力校に送付した。
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