研究課題/領域番号 |
22330209
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
加藤 守通 上智大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (40214407)
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研究分担者 |
相馬 伸一 広島修道大学, 人文学部, 教授 (90268657)
井ノ口 淳三 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (00106014)
太田 光一 会津大学, コノピュータ理工学部, 教授 (40136362)
北詰 裕子 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (30580336)
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キーワード | コメニウス / 『光の道』 / 新プラトン主義 / 17世紀 / チェコ |
研究概要 |
本研究の目的は、ヤン・アモス・コメニウス(1592-1670)中期の思想を代表する主著『光の道』(1641年執筆、1668年刊)に焦点を当て、コメニウスの教育思想の多義的・重層的性格を明らかにすることである。コメニウスは、17世紀ヨーロソパに生まれ、教育の内容・方法・制度にわたる体系的教育論を提起した。本研究は、コメニウスの教育思想の歴史的位置づけを再考するという全体構想において、特に哲学的基盤としての汎知学(Pansophia)が体系化されていった時期に書かれた『光の道』の意義を日本で初めて解明するものである。本年度の実績は、以下の通りである。 まず、東北大学において定期的(2ヶ月に1回の割合)に『光の道』の研究会を実施し、全著作の暫定的な翻訳を完了した。このことによって、『光の道』全体に関する理解が共有され、今後の研究の基盤が確定された。さらに、加藤守通と北詰裕子を中心に『光の道』と新プラトン主義に関する研究を、新プラトン主義協会の研究プロジェクトとして立ち上げた。北詰裕子は9月に鹿児島大学開催された新プラトン主義協会の大会に参加し、プロジェクトの報告をした。8月に広島大学で開催された日本教育学会の大会にて、井ノ口淳三と太田光一を中心にコメニウスに関するコロキウムを実施した。海外調査に関しては、井ノ口淳三がベルリンにてコメニウス関係の文献調査を実施した。また、国内の諸図書館における当該テーマ関連の図書の調査を実施した。その他、下記に記されている海外での招待公演や論文、図書の刊行を行った。平成24年1月には、ソウル国立大学からKwak,Duck-Joo教授を招聘し、コメニウスを含む教育哲学の諸問題について議論をした。
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