研究課題/領域番号 |
22330213
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
夏目 達也 名古屋大学, 高等教育研究センター, 教授 (10281859)
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研究分担者 |
大塚 雄作 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (00160549)
大森 不二雄 首都大学東京, 大学教育センター, 教授 (10363540)
吉永 契一郎 東京農工大学, 大学教育センター, 准教授 (70313492)
近田 政博 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (80281062)
中井 俊樹 名古屋大学, 高等教育研究センター, 准教授 (30303598)
齋藤 芳子 名古屋大学, 高等教育研究センター, 助教 (90344077)
中島 英博 名城大学, 大学・学校づくり研究科, 准教授 (20345862)
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キーワード | リーダーシップ / 大学経営 / 教育担当副学長 / 大学改革 / 大学ガバナンス / FD / 大学執行部 / 能力開発 |
研究概要 |
本研究の目的は、大学の教育・学習部門におけるアカデミック・リーダーシップを形成・継承・発展するための具体的かつ有効な方策を検討することである。これは大学環境が厳しさを増す状況の中で、大学経営の高度化が強く求められている状況に対応するためである。具体的には以下の点を解明する。1)日本と諸外国における大学経営陣のリクルート、経営陣着任前の準備の実態、2)諸外国との比較により、日本の大学における経営陣のリクルート・研修の特徴、3)大学経営陣が職務を遂行する上で必要な知識・スキルの内容、およびその習得方法、4)大学経営陣に必要な知識・スキル習得を支援するための研修の内容・方法、5)研修を提供する主体、および提供の方法 平成23年度には以下の研究を行った。a)アカデミック・リーダーシップに関する国内外の研究状況をフォローし、リーダーシップ概念の形成・発展過程および最新の研究成果・課題を明らかにした。これに関連して、リーダーシップ研究の専門家を招聘して討論を行った。b)アメリカ、イギリス、オーストラリア、フランスの各国の大学ガバナンスの態様や、大学の管理・運営・改革における執行部の役割、彼らを対象とするリーダーシップ形成のための研修状況について調査した。関連して、各国の主要大学等に代表を派遣し、これらの事項について調査した。また、フランスからこの問題の専門家を招聘し、研究会で討論を行うとともに、大学関係者向けのセミナーを開催した。c)大学教育学会において、ラウンドテーブルを開催し、大学執行部を対象とするリーダーシップ形成のための研修について、その可能性や内容・実施方法等について、参加者とともに討論した。e)高等教育学会において、研究成果の一部を報告した。f)繰越申請事由となったオックスフォード大学のデイビッド・ワトソン氏のセミナーを行った。g)以上の成果をふまえ中間報告書を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究会のメンバーのほぼ全員が、アカデミック・リーダーシップに関するテーマで研究論文を執筆することができた。メンバー以外からの論考を得ることができた。 ・繰越申請事由となったオックスフォード大学のデイビッド・ワトソン氏のセミナーを行うことができた。 ・メンバーおよび非メンバーによる研究論考をまとめて、中間報告を作成できた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題を深めるために、今後は以下のような方策を予定している。 1)個別大学における教育改革の実施状況の分析を行う。とくに、そのプロセスにおける大学執行部の役割・リーダーシップ発揮の状況について分析する。2)各大学における教育改革において、大学執行部がリーダーシップを発揮できるようにするために必要な条件整備について、国内および諸外国の事例を参考に検討する。3)大学執行部がリーダーシップを形成したり発揮したりする上で参考になるような、教材等を開発する。 4)これまでの研究成果を大学教育学会大会において発表する。5)研究成果を、最終報告書としてまとめる。
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