研究課題/領域番号 |
22330224
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
松尾 知明 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (80320993)
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研究分担者 |
柴山 真琴 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (40350566)
徳井 厚子 信州大学, 教育学部, 准教授 (40225751)
野崎 志帆 甲南女子大学, 文学部, 准教授 (90351759)
馬渕 仁 大阪女学院大学, 教養学部, 教授 (20249402)
澤田 稔 上智大学, 教育人間科学部, 准教授 (00367690)
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キーワード | 多文化教育 / 外国人児童生徒教育 / 多文化共生 |
研究概要 |
外国人労働者の本格的な受け入れが現実的になるとともに、外国人の在住期間の長期化や定住化の課題が大きくなるなかで、外国人児童生徒教育はきわめて重大な政策課題の一つとなった。一方で、その現状は、不就学、学力困難、進路保障など深刻な問題を抱えており、外国人の子どもたちの教育ニーズに応えられていない。 そこで、本研究では、外国人児童生徒教育の現状及び最善の実践(best practices)を把握するとともに、これらの取り組みを諸外国の多文化教育の視点から批判的に比較検討することを通して、日本版の多文化教育モデルの構築をめざすことを目的とする。 本年度は、研究の役割分担に従い、1.国内(長野、東京、静岡、愛知、大阪、兵庫)、2.海外(北米、ヨーロッパ、オセアニア、アジア)について文献研究や調査研究を進めた。また、9月と1月には、研究会を開催した。9月の第1回研究会では、多文化教育の基本的な考え方やアプローチをめぐる意見交換を通して共通理解を図るとともに、研究の計画、進め方、まとめ方などについて議論を深めた。1月の第2回研究会では、神戸市立本庄小学校の取り組みについて、現場の教師を講師として招聘して、研究協議を行った。また、それまでに得られた研究成果をお互いに発表して交流するとともに、今後の課題などを検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究者が分担に従って責任をもって研究を進めており、また、年2回の研究会において、それまでの研究の成果と進捗状況を検討し合い研究協議を行うことで、最終的な研究の成果に向けた調整をしているため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度であるため、日本における多文化教育の構築に向けて、総論(松尾)、多文化主義(馬渕)、人権(野崎)、シティズンシップ(見世)、カリキュラム(森茂)、教材開発(津村)、個に応じた指導(澤田)、二言語習得(柴山)、コミュニケーション(徳井)の各テーマに基づき、研究を継続するとどもに、その研究成果を文書にまとめ、8月と1~2月に開催予定の2度の研究会において、各内容の検討と研究協議を行う計画にしている。
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