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2011 年度 実績報告書

青年期アスペルガー症候群が経験した特別支援教育と不適応・非行ファクターの関連研究

研究課題

研究課題/領域番号 22330255
研究機関福島大学

研究代表者

内山 登紀夫  福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (00316910)

研究分担者 坂井 聡  香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
堀江 まゆみ  白梅学園大学, こども学部, 教授 (50259058)
キーワード特別支援教育 / アスペルガー症候群 / 高機能自閉症 / 不適応 / 非行
研究概要

本年度は特別支援教育に関するアンケートを行い、その一部につき分析した。親106名(うち英国の親13名)、教師・保育士1549名(うち英国教師22名)についてアンケートを回収することができた。その結果、自閉症スペクトラムの認知度に関しては親、教師とも非常に高いことがわかった。特別支援教育の認知についてはコーディネイターの設置について知っている親が多いにもかかわらず、個別の指導計画や個別の教育支援計画については、その認知は低かった。教師に対して望むことは熱意や「保護者の話を聞いてくれる」「発達障害の専門知識」の順であった。子どもに対して望むことはルールやマナーなどの社会生活を送るうえで必要な力と学力が上位をしめた。教職員を対象にした調査でも、子どもに対して身につけさせたい能力は社会生活を送るために能力などが上位をしめたが、学力に関しては教師は親ほどには重視していなかった。特別支援教育に関する評価については親、教師とも否定的な評価と肯定的な評価がほぼ5割ずつであり類似した結果を示した。
日英の親の比較では教師に望むことについては有意差があった項目はなかった。また子どもの教育目標については日本より英国の親のほうが集団適応や学力を重視していた。教師についても、日本より英国の教師のほうが集団適応や学力を重視していた。特に英国の教師は「自分の身を守ること」を教えることを重視していた。このように、親と教師、日本と英国の間でアスペルガー症候群の認知や教育目標について興味深い共通点や相違点がみられた。特別支援教育の理解についても教師と親では異なる点があり今後、親と教師の特別支援教育のついての理解を促進する際に貴重な資料になる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

教師1500人以上、親100名についてアンケートを施行し、量的には十分なデータが得られた。ただし親についてはもう少しデータの収集が必要である。また、個別のインタビューについては十分に実施できていないが今年度内に行える。

今後の研究の推進方策

教師については十分なデータが得られたので、今年度は親を対象にさらに200名程度のアンケートを行う予定である。個別のインタビューについても20名程度は行い、当初の計画どおり教育視点の「ずれ」についてより詳細の検討したい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 思春期から成人期の広汎性発達障害 思春期から成人期の自閉症スペクトラム2011

    • 著者名/発表者名
      内山登紀夫
    • 雑誌名

      児童青年精神医学とその近接領域

      巻: 52巻4号 ページ: 431‐436

  • [学会発表]2011

    • 著者名/発表者名
      本多環、内山登紀夫
    • 学会等名
      学校心理士会2011年大会
    • 発表場所
      大阪府吹田市
    • 年月日
      2011-08-20

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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