研究課題/領域番号 |
22330263
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研究機関 | 聖徳大学短期大学部 |
研究代表者 |
宮本 茂樹 聖徳大学短期大学部, 保育科, 教授 (30209944)
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研究分担者 |
松浦 信夫 聖徳大学, 児童学部, 教授 (50002332)
中村 伸枝 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (20282460)
椨 瑞希子 聖徳大学, 教職研究科, 教授 (30269360)
高橋 みゆき 聖徳大学短期大学部, 保育科, 講師 (90528291)
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キーワード | 非医療者 / チャイルドライフスペシャリスト / ホスピタルプレイスペシャリスト / HPSJapan / 子どもの療養支援士 / 研修制度 |
研究概要 |
1.小児科学会研修施設に対する第2回目のアンケート調査 昨年度に第1回目として、看護師長および保育士を含めた非医療者に対する調査を行った。今年度の第2回目の調査は、病院長および小児科部長に対する調査であった。調査内容は、非医療者を雇用するに当たっての経済的負担や、小児科医からみた看護師と非医療者との協働の問題である。大方の反応は、非医療者が有能であり、病院にとって必要な人材であること、保険点数の付いていない従業員を増やすことは経営上はマイナスであるが、その人材が小児医療に有用であれば、経済的問題以上に、その雇用を優先させたいとの前向きな回答が多かった。 2.ホスピタルプレイスペシャリスト(HPS)の教育実態の視察 昨年度は、アメリカに出張し、チャイルドライフスペシャリスト(CLS)の教育の実態、小児病院における小児医療での実態、およびCLS本部における試験制度、資格更新制度について調査したが、今年度は、HPS本部のあるイギリスを訪問し、教育制度、現状について調査した。また、HPSはその教育資格の人が居れば独自の名称で資格試験を含めた認定制度を立ち上げることが出来る。我が国で教育を行っている、県立静岡短期大学松平千佳准教授を訪問しHPSJapanの研修制度を調査した。合計5週間のプログラムを受講し、その後に試験に合格した参加者に対しHPSJapanの資格を与えていた。 3.非医療者が働いている病院の訪問 実際に非医療者が働いている病院(静岡県立こども病院、北海道立子ども医療センター、大学病院(北海道大学、札幌医科大学、旭川医科大学)、その他公立病院を訪問し、責任者に直接意見聴取した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書に記載した通りの研究が進んでいる。すなわち、1年目の実態調査(看護師長および非医療者)、CLSの教育および実態の調査(アメリカ訪問し、ミルズカレッジ、オークランド・サンフランシスコ小児病院見学、CLS本部訪問を行った。2年目は、病院長・小児科医長に対するアンケート調査、HPS教育の中心であるイギリス訪問、HPSJapan養成施設である、静岡県立短期大学訪問を行い、合わせて静岡県立こども病院を含め大学病院、総合病院を訪問し、非医療者の実態、雇用、問題点を調査し、非医療者についての意見を直接聞いた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度の平成24年度は、計画通り次の事業を実施する。 1.ミルズカレッジよりLinda M.Perez、Susan R.Marchant先生を招聘し、6月23日(土)、24日(日)、25日(月)の3日間に3回の講演を行い、非医療者の教育、病院での役割の実際などを話してもらう。 2.日本小児科学会「子どもの生活改善委員会(委員長齋藤正博)、「子どもの療養支援士協会」、HPSJapan、医療保育学会と連携をとり、これらの組織が統一され、共通の名称、共通の教育により、社会的認知が得られる様な努力を続ける。 3.平成22年、23年に実施した調査を、原著論文として発表し、合わせて日本小児科学会雑誌に総説を書き、より一般小児科医に対して、非医療者に対する認識を高める。
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