研究課題/領域番号 |
22340004
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 志保子 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (60202933)
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研究分担者 |
渡辺 敬一 日本大学, 文理学部, 教授 (10087083)
高木 俊輔 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 准教授 (40380670)
都丸 正 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (70132579)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 特異点 / 弧空間 / ジェットスキーム / 食い違い数 |
研究概要 |
Q-Gorenstein singularities に関して通常のdiscrepancy divisor がresolution space 上の canonical divisor ともともとのvarietyの canonical divisor との差として定義され,これが特異点のある種の「悪さ」を計るものとなって いる.discrepancy divisor が常に 0 以上であるものを標準特異点と呼び, discrepancy divisor が高々reduced divisor に負符号を付けたものを であるものを対数的標準特異点と呼ぶ.これらの特異点の範疇で,双有理幾何学は体系づけられている.本研究では Q-Gorenstein singularities に限らず,またQ-Gorenstein 性も仮定しないで,定義できる Mather-Jacobian discrepancy に注目しこれを通常のdiscrepancy divisor の代わりとして同様の定義をし,特異点理論を展開する事を目的として研究をしてきた.本年度は, 米国Berkeley のMSRI で行われた可換環論と代数幾何学のproject に2ヶ月間参加し,集大成のシンポジウムで,以下の報告をした:Mather-Jacobian 特異点に関する変形理論,双有理変換におけるこのdiscrepancy の挙動などを調べ.1次元と2次元のMJ-標準特異点,MJ-log canonical特異点をすべて決定した.その中で.MJ-log canonical であるにもかかわらず S2 条件を満たさない特異点が存在する事も示した.また6月のOberwolfach での研究集会では,Ana Reguera 氏度の共同研究:MJ-minimal log discrepancy に関するShokurov の予想を解決した事を紹介した. ,
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MJ discrepancy に関する、有用な種々の性質が明らかになってきた.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,特異点解消理論がまだ確立していない、正標数の場合にMJ singularities の理論を拡張する.特異点解消は存在するかどうか分からないが,arc space を利用する事により,そのdisadvantage を克服する事が出来ると確信している.とりあえずは MJ-mld をジェットスキームの言葉で書き直す公式がある事を証明し,Inversion of Adjunctionを証明したい.その後変形理論を証明する.
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