研究課題/領域番号 |
22340011
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80127422)
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研究分担者 |
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (50176161)
寺尾 宏明 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90119058)
利根川 吉廣 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80296748)
大本 亨 北海道大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20264400)
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キーワード | ミンコフスキー時空 / 空間的部分多様体 / 余次元2 / 管状部分多様体 / 特異点論 / 大域的性質 |
研究概要 |
平成22年度の成果としては、ローレンツ多様体のもっとも単純な場合で、特殊相対性理論の舞台である一般次元のミンコフスキー時空内の空間的部分多様体の不変量の構成とその幾何学的意味付けの研究を推進した。以前からの代表者の研究で、ミンコフスキー時空内の空間的部分多様体で余次元2の場合がユークリッド空間内の超曲面の理論に対応することが理解されてきたので、今回は、余次元が3以上の場合にどのように基礎理論を校正すべきかについての研究を行った。通常ユークリッド空間内の余次元が高い部分多様体の研究のためには十分小さい半径の管状近傍をとりその境界であるいわゆる管状超曲面を考え、超曲面の理論との比較を考えることがアイデアの一つとしてある。一方、ミンコフスキー時空の場合は管状近傍を単純にとるとその管超曲面はコンパクトなファイバーを持たなくなり、何かと都合が悪い状況が生まれる。そこで、余次元2の空間的管状部分多様体と言う概念を新たに導入することにより、余次元2の空間的部分多様体の成果を応用することにより、新たな、不変量の構成に成功した。その結果、従来の研究で得られている、双曲空間内、ド・ジッター空間内、ユークリッド空間内、球面内の部分多様体の研究をこの観点から統一的に扱うことが可能となった。この成果をもとにして今後、特異点論を応用することにより得られた不変量の幾何学的意味の考察やその大域的性質などの研究を推進する事が可能となった。
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