研究課題/領域番号 |
22340014
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩瀬 則夫 九州大学, 数理(科)学研究科(研究院), 教授 (60213287)
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研究分担者 |
角 俊雄 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50258513)
酒井 道宏 久留米工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90353276)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 位相的複雑さ / 単位位相的複雑さ / LSカテゴリ数 / 回転群 / co-Hopf 空間 / 局所化 / Hopf 不変量 / pushout |
研究概要 |
位相的複雑さは、ロボットの動作をプログラムする場合にいくつの場合分けが必要であるかを測る為の不変量である。これに対して、出発地と目的地が同一の場合にロボットを動かさないという条件を付加した新しい不変量を定めた。この定義はむしろ多くの場合にロボットの動き方に対して自然に要求される条件であり、この新しい不変量を久留米高専の酒井道宏氏と筆者は単位位相的複雑さと名付けた。その一方で、ロボットの動作に対して、行きと帰りに同一の道を辿ることを要求する対称的位相的複雑さが Rudyak-Tamaki らにより導入され、これについても、群作用の観点から角俊雄氏と比較検討を行った。本研究では単位位相的複雑さがファイバー空間に対する LS 理論と同一であることを示し、これにより新たな計算法を、単位位相的複雑さに与えることができた。また当然、オリジナルの位相的複雑さと単位位相的複雑さとは異なる可能性があるのだが、これらの違いは高々1であることも本研究において示された。例えばロボットの動作に伴うエネルギー損失を考慮すれば、この差は無視できるほど小さいと言えるのかもしれない。さらにリー群やホップ空間については、単位位相的複雑さとオリジナルの位相的複雑さに加えて、通常の空間と考えた場合の LS-カテゴリ数とが一致することがすぐに分かる。従ってこれまでの LS カテゴリ数の研究成果は単位位相的複雑差に対するものとして翻訳可能である。その上で、回転群に対する LS カテゴリ数の決定を福岡大学の宮内敏行氏と共同で行った。さらにスペインの Costoya 氏と共同で、LS-カテゴリ数が1以下となる為の条件を各々の素数に於ける局所化の概念を用いて表現することに成功した。この結果は、その双対である、Zabrodsky の mixing homotopy types の理論とは全く異なる難しさを内包するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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