研究概要 |
1.2次元における2次元クーロン力で相互作用する粒子系のモデルである Ginibre 点過程について,研究代表者白井朋之は,連携研究者長田博文(九大)と共同研究を行なった.特に,Ginibre 点過程とそのパーム測度との間の絶対連続性について前年度に引き続き議論した.Ginibre点過程とパーム測度は互いに特異になることを前年度までに証明していたが,そこで与えられていた証明をかなり簡単化した.また,同じ個数の点を条件つけたパーム測度同士は互いに絶対連続になることも示し,そのラドン・ニコディム密度に関しても議論した. 2. Subhroshekhar Ghosh 氏 (Princeton University) を九州大学に招聘して,2013年11月29日に Workshop on "Random analytic functions, random matrices, and determinantal point processes'' を開催し,研究成果の発表を行なった.代表者白井は Ginibre 点過程を基地局とするセルラーネットワークモデルの被覆確率について,また分担者の香取眞理は行列式マルチンゲールと行列式過程についての研究を発表した. 3. 白井朋之は研究集会「量子場と数理とその周辺」と「確率論シンポジウム」および The 12th workshop on Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems において,α-行列式点過程についての成果発表を行なった. 4. 分担者種村秀紀は,The 12th workshop on Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems において,時空間に拡張された積分核に付随する行列式過程の強マルコフ性について報告した.
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