研究課題/領域番号 |
22340042
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
前澤 裕之 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00377780)
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研究分担者 |
徳丸 宗利 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60273207)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 電波天文学 / G型星 / 惑星科学 / 太陽系 / ヘテロダイン分光 / 超伝導検出素子 / ハビタブルゾーン / 太陽活動 |
研究概要 |
銀河や惑星系のハビタブルゾーンの理解を深めるため、G型星である太陽の活動が惑星中層大気に与える影響について観測的研究を推進し、太陽系惑星の大気環境監視プロジェクトを実施した。口径10mの単一望遠鏡SPARTにより、2011年冬季から2012年6月まで観測を実施し、金星や火星において一酸化炭素輝線(100 GHz)のかつてない高頻度観測を実現した。ミリ・サブミリ波ヘテロダイン分光は周波数分解能が高く、惑星中層大気のスペクトル成分を高精度に観測できる強みをもつ。 解析の結果、現在の金星中層大気の一酸化炭素は先行観測と比べて低い水準に留まっている事が解った。ここ10年の太陽の紫外線量や11年周期のcycle22からcycle24にかけての活発期の太陽黒点数には減少傾向が見られ。太陽の活動度が惑星の中層大気の化学・物理のバランスに何らかの影響を与えている可能性を示唆している。現在、太陽活動の電磁波の影響だけでなく、フレアベントや太陽風などとのデータの比較を進めている。 今季は、さらに観測精度を高めるため、200 GHz帯の観測システムを立ちあげOrion-KLにおいて、CO J=2-1輝線のファーストライトにも成功した。また、寿命により動作不安定性が散見され始めたSolaris制御計算機群を、Linux/Pythonによる制御計算機群に更新・移植し、On-The-Fly観測、大学からの遠隔運用試験にも成功した。OTFでは、惑星のディスクのマッピングが可能となり、微量分子の空間分布や全球平均の導出が可能になる。 今季は秋期に、磁気レゾルバーからの信号処理を行うS/Dユニットとアンテナのギア勘合部に故障が発生した。SDユニットは老朽部品を修復した。一方、アンテナはトルクの負荷が原因と考えられ、今後修理が必要となった。このため、2012年度の冬季運用を見合わせることとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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