研究課題/領域番号 |
22340056
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉山 直 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70222057)
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研究分担者 |
松原 隆彦 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00282715)
市來 淨與 名古屋大学, 基礎理論研究センター, 助教 (10534480)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 宇宙論 / 構造形成 / 初期宇宙 / 密度揺らぎ / 宇宙マイクロ波背景放射温度揺らぎ / インフレーション |
研究概要 |
本研究において、非ガウス性を制限する目的で主に着目する観測対象は、宇宙マイクロ波背景放射と宇宙大規模構造である。研究最終年度の今年度は、両者についてさらなる検討を進めた。具体的な研究成果としては、以下の通りである。 (1) WMAP衛星による宇宙マイクロ波背景放射の温度揺らぎのマップについて、ミンコフスキー汎関数の手法を用いて2次の非ガウス性に対して制限をつける研究を行った。具体的に、f_NLや\tau_NL、g_NLといった非ガウス性を表すパラメターに対して数値的制限を与えた。 (2) WMAPの温度揺らぎのパワースペクトルの1度角スケール当たりに現れる特異な小構造について、解析を行い、それが統計的に有為であること、また空間の方向依存性があることを見出した。このような特異な構造を説明する為には、非ガウス性の存在が必要となる可能性がある。 (3) 温度揺らぎのマップから、最も効率的に2次の非ガウス性を表すパラメターg_NLに対して制限がつけられる方法を提案した。さらに実際にWMAPのデータを用いて、これまでにない厳しい制限をつけることに成功し、この方法の有効性を示した。 (4) 初期非ガウス性がある場合について、大規模構造のスケール依存するバイアス(銀河と暗黒物質の分布の違い)に対する正確な関係を求めた。 (5) 同様に、大規模構造のスケール依存するバイアスを、高次の非ガウス性の場合について、積分摂動理論を用いて求めた。相互相関におけるストカスティシティにより高次非ガウス性を区別する可能性を定量的に示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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