研究課題/領域番号 |
22340058
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下田 正 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70135656)
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研究分担者 |
小田原 厚子 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30264013)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 中性子過剰核 / 殻構造の系統的変化 / ベータ・ガンマ分光 / 核スピンの偏極 / island of inversion / shape evolution / 国際共同研究 |
研究概要 |
本研究は、陽子数と中性子数の比が安定核のそれと極端に異なる不安定核(非対称核子系)で発見された特異な核構造の発現機構を解明することを目的としている。そのために、1990年代から重要な課題と位置づけられながらデータが極めて限られている、魔法数近傍の不安定原子核 30Mg における励起状態のエネルギー、スピン・パリティ、遷移強度を測定し、中性子数変化に伴う単一粒子軌道の変化を実験的に突き止めるとともに、大きな変形状態の出現を探索した。 平成24年度および繰り越しを行った平成25年度の実績は、以下の4項目にまとめられる。 1.平成22年8月度にカナダのTRIUMFにおいて実施した実験(スピン偏極した30Na核のベータ崩壊の測定)の結果(30Mgの励起状態から放出されるガンマ線として新たに14本が存在すること、30Mgには未知の4つの励起状態が存在すること、2番目の2+状態とされている2.466MeVの準位へのベータ崩壊強度が極めて小さいこと、2番目の0+状態とされている1.788MeVの準位へのベータ崩壊強度が小さくないというこれまでの結果とは相反する実験事実を得たこと)を論文として公表した(Progress of Theoretical physics)。 2.Mgアイソトープについての系統的な測定結果を論文にまとめた。一つ目は、28Mgの構造に関するもので、Physical Review C に掲載された。二つ目は、実験手法とデータの系統性から、中性子数の増加に伴う殻構造の変化を論じたもので、Hyperfine Interactions に掲載された。 3.30Mgの非弾性散乱の実験計画を詳細まで詰めた。 4.本研究の直近のステップとして、31Mgの核構造を探る実験プロポーザルを作成し、優先度の高い実験として採択された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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