研究課題
本研究は、宇宙線中に微量に含まれている反粒子(とりわけ未発見の反重陽子)の高感度探索を通じてダークマター等の初期宇宙物理の課題に迫ることを最終目的とする。宇宙線反重陽子は、超対称性粒子ニュートラリーノを始めとするダークマター候補の対消滅を起源として極微量が存在している可能性がある。その検出に最適な低エネルギー領域(運動エネルギー数100MeV)にて最高の観測感度を得るため、宇宙線反粒子と測定器ターゲットとが形成するエキゾチック原子の崩壊過程から生ずる特性X線や荷電粒子を利用する、という従来にないオリジナルな粒子識別手法を用いた反粒子宇宙線測定器「GAPS(General Anti-Particle Spectrometer)」の開発を進めている。平成25年度はこれまでの研究成果を発展させ、GAPS測定器の詳細設計や要素技術の改良を進めた。前24年度に北海道大樹町にて実施し成功したプロトタイプ測定器による技術実証気球実験のデータ解析をより深化し、測定器性能や環境バックグラウンドへの理解を深めた。そのほか実験室レベルでの各種実験データや計算機シミュレーションも交えて、測定器設計の詳細検討を一層進めた。GAPS熱制御系への採用を検討している自励振動ヒートパイプの大型化に成功するなど、要素技術開発も進めた。得られた成果は学会や学術論文にて発表した。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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