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2012 年度 実績報告書

個々の表面半導体ナノ構造のフォノン寿命時間計測

研究課題

研究課題/領域番号 22340075
研究機関東北大学

研究代表者

上原 洋一  東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30184964)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード時間分解計測 / 原子位置分解能 / STM / 発光計測 / 半導体 / フォノン
研究概要

本研究計画の目的は、これまでに実施されたことがない「ピコ秒の時間分解能と原子位置分解能を有する手法」を開発することにあった。具体的なターゲットとして半導体ナノ構造のフォノン寿命時間の決定を選んだ。Sb2Te3を試料とした場合、ポンプ・パルスとプローブ・パルスの時間差が12 ps程度位内でSTM発光スペクトルが大きく変化することを発見した。この実験結果はピコ秒の時間分解能と原子位置分解能を有する分光法が可能であることを示す画期的な成果であると考える。
実験計画調書によれば、22年度は計測システムの組み立てとSb2Te3を試料とした実証実験を、23年度はSb2Te3のナノ構造に対する実験を行いサイズ効果の確認を、24年度はGaAs等の別の試料系への展開を行う計画であった。しかし、平成23年3月に発生した震災により、関連機器の多くが故障し、修理・調整に多くの時間が必要であった。そのため、実証実験の再開が可能になったのは平成24年の10月になってからである。集中的に実験を行い、以下の成果を得た。(1)Sb2Te3の連続膜の場合、ポンプ光とプローブ光の時間差が12 psよりも大きい時には、STM発光スペクトルには特段の変化は見られないが、12 psから0psまでは著しい変化を示す。その後(プローブ光が先に到着し、ポンプ光が遅れる)は、再び、12 psよりも大きい時に観測されるスペクトルに戻る。(2)Sb2Te3がナノ構造となった場合にも同様な時間振る舞いが観測されるが、各STM発光スペクトルの形状は連続膜試料の場合とかなり異なる。具体的には、フォノン誘起構造が連続膜よりも顕著でない。他の試料系への展開は(GaAsではなく)Cu(110)上の単一ベンゼン分子に対して実施した。この系でも、ピコ秒レーザー照射に伴い、STM発光中へのベンゼンの振動エネルギーの現れ方が変化する。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Vibrational Excitation of a Single Molecule via Scanning Tunneling Microscope Light Emission Process2012

    • 著者名/発表者名
      S. Katano, T. Yamaga, W. Iida, and Y. Uehara
    • 学会等名
      The 14th Vibration at Surfaces (VAS14), Nichii-Gakkan Kobe Port Island Center
    • 発表場所
      Kobe, Japan
    • 年月日
      20120924-28
  • [学会発表] 走査トンネル顕微鏡(STM)発光による振動分光2012

    • 著者名/発表者名
      上原洋一
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20120919-20120921
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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