研究課題/領域番号 |
22340093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青木 秀夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50114351)
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研究分担者 |
村中 隆弘 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (70398577)
黒木 和彦 電気通信大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (10242091)
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連携研究者 |
秋光 純 青山学院大学, 理工学部, 教授 (80013522)
有田 亮太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (80332592)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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キーワード | 高温超電導 / 物質設計 / 元素選択戦略 / バンド構造制御 |
研究概要 |
一層系銅酸化物のファミリー内で超伝導転移温度Tcが大きく異なるという長年の物質依存性の謎を、通常の常識である銅酸化物は1バンド系であるという概念を脱し、銅のdx2-y2とdz2の二つの軌道間のエネルギー差が超伝導転移温度を支配しているという新たな知見で解決した。これに基づき、銅酸化物の転移温度に対する圧力効果の起源を明らかにした。ここで得られた描像は「軌道純化効果」であり、物理的な圧力のみならず、元素選択に基づく手法によりTcを上げる物質設計指針ともなる。さらに、単位胞に複数枚のCuO2面を有する多層銅酸化物高温超伝導体において、層間のペアー・トンネリングがTcを高めることを見出した。実験サイドからは、新規モット絶縁体Ba2IrO4の合成、Fe系超伝導体FeSeの圧力下物性の測定、擬AlB2型構造を有する新超伝導体Ba(TM,Si)2における超伝導の発見、Sbによる四面体配位構造を有する新超伝導体SrPt2Sb2の発見などの成果を得た。それらの物質において、理論計算による構造最適化や電子構造の観点からの解析を組み合わせることにより、超伝導特性の向上や物質開発への指針を得た。
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