Hi-netの地殻熱流量データを用い、西南日本の隆起・沈降域でそれぞれ地殻熱流量が大・小となることを示した。2次元箱型熱対流モデルを構築し、プレート境界での摩擦熱と削剥・堆積による温度変化の効果により、上記のような地殻熱流量の分布が説明できることを示した。2つの海洋プレートを同時に沈み込ませることができるモデルを開発し、関東地域の低地殻熱流量がフィリピン海プレートの沈み込みによるものであることを示した。 また、基盤観測網で得られた地震波形データを用いて、九州地方の三次元P波減衰構造を推定し、前弧側のマントルウェッジが蛇紋岩化し、背弧側のマントルウェッジに高減衰域が分布することを明らかにした。
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