研究課題/領域番号 |
22340136
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坪木 和久 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 准教授 (90222140)
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研究分担者 |
上田 博 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授 (80184935)
篠田 太郎 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教 (50335022)
大東 忠保 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 助教 (80464155)
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キーワード | 氷晶粒子 / 雲粒子観測 / HYVIS / MPレーダー / 雲解像モデル / CReSS / 雲粒子ゾンデ / 降雪雲 |
研究概要 |
1. 北海道内陸部における観測計画観測: 対流活動が弱く、雲頂高度の低い降雪雲を観測するために、北海道内陸部の陸別町と訓子府町にMPレーダーを設置し、2009年2月から3月にかけて観測を実施した。それと同時に陸別町では雲粒子ゾンデ・高層気象観測ゾンデを放球し、雲内部の粒子の観測を実施した。この観測期間に低気圧と寒気の吹き出しに伴う降雪雲を観測することができた。MPレーダー観測から、観測点を通過しつつ降雪をもたらした雪雲の時間変化と内部構造が調べられた。また、雲粒子観測から0度以下においても多くの雲粒子が存在し降水粒子の形成に寄与していることが示された。 II. 雲解像モデルを用いたシミュレーション: 毎日の雲解像予報実験:MPレーダ観測期間中、雲解像モデルCReSSを用いた高解像度の毎日の気象予報実験を行った。このシミュレーションの結果を用いて、雲粒子ゾンデとMPレーダの観測をサポートした。 雲粒子ゾンデ観測を行った事例のシミュレーション:雲粒子ゾンデで観測を行った雲について、さらに高解像度のシミュレーションを行い、雲粒子ゾンデの観測、およびMPレーダの観測との比較を行った。 III. レーダ解析と雲粒子解析: MPレーダ観測からは、ドップラー速度、レーダ反射強度、および降水粒子についての様々なパラメータが得られた。対象とする背の低い降雪雲は、鉛直速度が小さいので、そのような雲について、2台のMPレーダのドップラー速度情報から、精度よく鉛直速度を求める方法を開発した。雲粒子を観測する接触型雲粒子ゾンデのデータから、氷晶粒子の大きさ、結晶タイプ、数濃度、粒径分布、および過冷却水滴の付着率が、観測された画像上でどのような特性を持っているのかを調べた。
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