研究課題
一年を通じて観測実験を行い,取得されたデータの解析処理を行った。Ku帯広帯域レーダネットワーク,X帯フェーズドアレイレーダ,LF帯広域雷放電位置標定装置の3システムを用いて同期観測を行い,データ取得を行った。そして,記録された雷放電に伴って放射されるパルス列に対して放電路の3次元再現を行い,レーダデータと同期解析を行った。標定された雷放電に伴う放射源位置は,レーダで観測した積乱雲の高いレーダ反射因子を示している領域に良く対応しており,積乱雲の発達度合いが,放電位置の推移に反映されることが示された。これらのことから,雷放電過程の位置標定によって推定される積乱雲の電荷構造と,レーダで観測される降雨構造との対応関係を見出すことが出来た。また一方,雷放電の初期過程で,負極性リーダと正極性リーダが同時に反対方向に進展するbi-directional leaderについても,観測そして可視化することが出来た。また,このような雷放電の初期過程に着目し,NBEおよびPreliminary breakdown pulse列について,その電荷構造および降雨構造の時間変化との対応関係を解析した。その結果,Preliminary break down の極性によって,雷放電の開始高度が異なることが示された。Positive Preliminary Breakdown Pulseについては,5~7km高度,Negative Preliminary Breakdown Pulseについては,3~5km高度に分布することが分かった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Jounal of Lightwave Tcchnology
巻: Vol. 31 ページ: 3535-3545