研究概要 |
過去3千年の樹木年輪中の放射性炭素濃度を測定し,過去の宇宙線強度及び太陽活動の変化について考察した。太陽活動の特徴的な期間である大極小期(grand solar minima)において,太陽のシュワーベ・サイクルの周期長が現代のような 11 年ではなく,13~16 年に伸びていたことを発見した。また西暦 775 年と 993 年に放射性炭素濃度が急激に増加したことを発見し,太陽表面で大規模フレアが発生し大量の粒子が地球環境へ到達したことを示唆した。これらの結果は太陽活動のダイナモ・メカニズムの解明とその地球への影響の理解に大きく貢献するものである。
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