研究課題/領域番号 |
22340166
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
三田 肇 福岡工業大学, 工学部, 教授 (00282301)
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研究分担者 |
内海 裕一 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (80326298)
浜瀬 健司 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (10284522)
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キーワード | アミノ酸 / 炭素質隕石 / 超高感度分析 / 加水分解 |
研究概要 |
炭素質隕石、宇宙塵中のアミノ酸などの光学異性体比を測定するための超高感度分析法を開発し、生命の起源を考える上で不可欠な光学異性体の偏りが宇宙からもたらされた有機物に起因するのか否かを明らかにすることである。このために、H22年度は超高感度検出器の開発、極微量試料のハンドリングシステムの構築、分析上の汚染防止技術の検討を行った。 超高感度検出器については、含有量が著しく異なる物質を分析する必要があるため、当初のCCD検出器1基でカバーするのではなく、2基の光電子増倍管を有することでよりダイナミックレンジの広い青色レーザー励起の検出器の製作を行った。さらに、遅延蛍光の影響を除いて測定ができるチョッパー装置を有する励起用光学系を組み込んだ。 極微量試料のハンドリングシステムについては、加水分解処理と誘導体化処理を一括して行うために表面弾性波による液体と粉体の同時輸送を検討し、粉体と液体の双方がオンチップで構成可能となる見通しを得ることができた。 分析感度の向上に伴い、より一層試薬や溶媒などからのアミノ酸の混入の影響が大きくなってきた。そこで、まず少量の隕石試料を扱う場合、使用する試薬と溶媒の体積を減じることが有効と考え、反応用のガラス容器・分注器具などの小型化、操作手順の見直しなどを試み、汚染量の減少と安定な分析を行えるようになった。
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