研究課題/領域番号 |
22340170
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐々木 浩一 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50235248)
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研究分担者 |
明石 治朗 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 応用科学群, 准教授 (20531768)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 予混合バーナー火炎 / マイクロ波 / 電子加熱 / 誘電体バリア放電 / 電子エネルギー / ラジカル密度 / 非平衡燃焼化学反応 / プラズマ支援燃焼 |
研究概要 |
誘電体バリア放電が重畳された予混合バーナー火炎中のOHラジカル密度をキャビティリングダウン吸収分光法,および,レーザー誘起蛍光法を用いて測定した。キャビティリングダウン吸収分光法では,OHラジカルの吸収線の波長とは異なる波長において,火炎の存在によりリングダウン信号の減衰時定数の低下が見られた。この原因を曲率半径の小さな火炎の端と空気との界面におけるレーザービームの屈折の影響と推定し,キャビティミラーの直径を変えた場合の実験結果,および,キャビティ内でのレーザービームのレイトレーシングの結果から,曲率半径の小さな測定対象にキャビティリングダウン吸収分光法を適用する際に一般的に有用な情報を得た。また,レーザー誘起蛍光法では,異なる回転準位間での励起の結果からOHラジカルの回転温度の空間分布を求め,それを考慮してOHラジカル密度の空間分布を算出した。測定結果としては,誘電体バリア放電の重畳によりOHラジカル密度はほとんど増加しないばかりか,空間位置および時刻によってはOHラジカル密度がむしろ低下することがわかった。プラズマ支援燃焼においては,一般に,プラズマの効果によりOHラジカル密度が増加するために燃焼速度の増加が得られると考えられているが,燃焼状態にある予混合バーナー火炎については,燃焼化学反応によって生成されるOHラジカルのほうがプラズマによって生成されるOHラジカルより多量であると考えられる。OHラジカル密度の時空間分布の測定結果から,プラズマの効果により燃焼化学反応が活発化すると,酸化剤としてのOHラジカルが過剰に消費されると考えられる空間位置および時刻が存在することが示唆された。これらの結果を計算機シミュレーションと比較すれば,プラズマ支援非平衡燃焼化学反応状態に関するより進んだ理解が得られる可能性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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