研究課題/領域番号 |
22340172
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 博明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (60135754)
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研究分担者 |
藤岡 慎介 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教 (40372635)
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キーワード | 極端紫外(EUV)光源 / EUVアブレーション / WDM物理 / レーザープラズマ光源 |
研究概要 |
レーザー駆動極端紫外線(以下、EUVと記載)を光源とし、これによって加熱された物質の加熱からアブレーションに至る実験データベースを構築するとともに、関連するエネルギー輸送過程や物性状態、流体運動など関連物理を解明する。また、これらの成果を活かして、従来のパルスレーザーアブレーション(PLD)法に代わり、一様加熱された結果放出されるアブレーションプルームによる材料合成等、EUVアブレーション応用の新しい可能性を探ることを目的として開始した。 EUV照射を受けた材料の温度は低く(~leV)また密度も低い(~10^<-2g>/cm3)のでアブレートの結果放出された粒子から情報(発光やフラックス、電流など)を得るため、本年度はまず連続出射型のEUV光源を開発した。光源材料としてキセノンを用い、これを冷却したドラム上に固化した層をつくり、ドラムを回転させて繰り返しレーザーパルスを照射した。放射されたEUV光はトロイダル鏡で試料上に集光する方式とした。レーザーからEUV光への変換効率を含め、絶対計測を実施し、総合的なエネルギー伝達効率が約1%であることを確認した。照射領域をクレーター形状、深さからもとめ、従来方式の10倍である10J/cm^2のフルーエンスを達成していることを確認した。また、EUV照射を受けた領域からの可視光発光を確認し、次年度における分光計測の足がかりを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レーザー駆動EUV光の繰り返し出射を行う為の回転ドラムターゲットの制御装置の導入が今年度より開始され、高効率EUV光を得るための最適条件を見出すのに予定より時間を要した。このため、EUV放射量の絶対計測、サンプル照射配置の大幅な変更、照射の最適化、アブレーション観測、アブレーション物質からの光放射など、アプレーションした材料の物性計測が実施できる準備で終了した。しかし、これらの準備を下地として、分光計測、電離状態、飛散粒子速度など、アブレーション機構を解明する物理量の計測に集中できる環境が整った。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度の準備を下地として、旧来のレーザーアブレーションとの対比から、EUV光でアブレートした物質の分光観測、電離状態、飛散粒子速度など、アブレーション機構を解明する物理量の計測を、当初の計画に沿って実施するとともに、EUVアブレーションによる物質成膜を試み、旧来のPLD(パルスレーザー成膜)と比較を行い、EUVアブレーション法の可能性を明らかにする予定である。
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