研究課題/領域番号 |
22350012
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
玉井 尚登 関西学院大学, 理工学部, 教授 (60163664)
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研究分担者 |
小笠原 一禎 関西学院大学, 理工学部, 教授 (10283631)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 半導体ナノ構造体 / 励起子 / キャリアダイナミクス / 電子移動 / 時間分解発光分光 / フェムト秒過渡吸収分光 / 単一微粒子分光 |
研究概要 |
界面エンジニアリングによって界面制御したII-VI 族化合物半導体のナノ構造体や貴金属ナノ微粒子を接合したナノ構造体をコロイド合成すると共に,キャリアダイナミクスを時間分解レーザー分光や単一微粒子分光で解析し,構造とキャリア間相互作用,キャリア緩和の関係を明らかにすることを目的として研究を行った。 金ナノ微粒子を接合したCdSe NRsでは,励起波長を変えた状態選択励起によるフェムト秒過渡吸収分光によりキャリアダイナミクスを解析した。その結果,1σ励起による1σブリーチの立ち上がりは,金ナノ微粒子の接合にかかわらずパルス応答と同じであったが,高エネルギー励起すると金接合系でCdSe NRsより1σの立ち上がりが早くなり,ブリーチ収率も低下した。立ち上がりと収率の解析から,CdSe NRsのホットな高励起状態から金に電子移動が起こる事,ホット電子移動速度は金ナノ微粒の粒径に応じて0.5~1.0 psである事を明らかにした。金ナノ微粒子を接合したCdTe NRsでは,高励起状態からのホット電子移動とコヒーレント音響フォノンを観測した。 PbS-金ハイブリッドナノ構造体では,TEM測定から金ナノ微粒子がPbS QDsに複数個接合している事,近赤外過渡吸収分光と近赤外発光寿命測定により, PbS QDsから金へ電子移動しているがCdSeやCdTe系と異なりホット電子移動は観測されない事などが明らかになかった。 CdTe/CdS コアシェルQDs では,キャリア間相互作用の解析によりquasi-Type IIである事を明らかにした。カルコパイライト型半導体であるZnS とAgInS2の固溶体(ZAIS)に関しても,組成の異なった幾つかのZAISナノ微粒子を用い,時間分解発光分光とフェムト秒過渡吸収分光によりキャリア間相互作用や欠陥発光の解析を行い,組成との関係を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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