研究課題
1.N-混乱コロールの合成法の確立混乱ピロールを任意の位置に組み込んだ、混乱テトラピロール(ビラン)を系統的に合成し、ビランの環化により、任意の位置に混乱ピロールを配置したN-混乱コロールの合理的合成に成功した。合成した4種類のコロール異性体(NCC1-4)はいずれもペンタフルオロフェニル基をメゾ位に有し、混乱ピロールの位置や配向に応じて異なる光特性、物性を示した。混乱コロールはいずれもソーレー帯、Q帯のの長波長シフトが観測された。また、溶液状態での発光強度は弱くなる傾向が見られたが、ピロール窒素で連結したNCC4(ノロール)は、通常コロールに匹敵する蛍光発光能を示し、混乱ピロールの配向が電子状態に大きく影響をあたえることを明らかにした。2.NH-互変異性体の確認および異性化の反応機構の解明溶液状態ではいずれも内部3H型の芳香族性を有する互変異性体が優先的に形成し、環外部に向いたピロールのNHはアニオンと相互作用をすること、及び近傍にペンタフルオロフェニル基がある場合は、アニオンーパイ相互作用が働くことが、プロトンNMR測定から明らかとなった。また、溶媒との相互作用により、吸収スペクトルが大きく変化することも明らかとなった。3.N-混乱コロール金属錯体の合成混乱コロールの金属錯化を種々の金属を用いて行った。銅錯体をいずれも3価状態の錯体が得られ、3H型互変異性体構造が優先することが明らかとなった。
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