金属ナノ粒子を利用した表面支援レーザー脱離イオン化(SALDI)は、低分子量域(<500 Da)に妨害イオンがなく良好なスペクトルが得られる。本研究の目的は、低分子量の化合物を簡便に質量分析(MS)するための新しい”大気圧(AP)”-SALDIの開発である。新規に創製したナノ粒子構造体を用いてAP-SALDIのイオン化の特性を調べたが、AP-SALDIはソフトなイオン化であるが検出感度は低かった。SALDIの新規技術として、1) 局在表面プラズモン共鳴とSALDI-MSを結合した分子同定法、2) 磁性ナノ粒子によるアフィニテーSALDI-MS、3) Pt蒸着によるMSイメージングを開発した。
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