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2012 年度 実績報告書

安定同位体標識法による生分解性プラスチック分解菌の環境動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 22350067
研究機関筑波大学

研究代表者

中島 敏明  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (80241777)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード生分解性プラスチック / 安定同位体標識法 / モノマーリサイクル
研究概要

これまでに、培養法による生分解性プラスチックの分解菌の単離や分解に関与する微生物群集構造の知見が得られてきた。しかし、培養法は自然界に生息する微生物のうち99%に上るといわれる培養困難な状態の微生物を含めないため、自然環境中で実際に作用し、生分解性プラスチック分解に寄与している微生物は未解明であると言える。また、メタゲノム法は環境中の全DNAを対象に解析を行うため、分解に関与する微生物のみに焦点を当てた解析を行うことは困難であった。そこで本研究では13Cでラベルをしたプラスチックを用いることにより、分解菌のDNAのみを選択的に抽出、解析し、環境中での分解菌の動態を解析することを目的とした。
本研究では生分解性プラスチックの中でも特にPHA(polyhydroxy alkanoate)を用いて実験を行った。13C-PHAフィルムを土壌に埋設し、PHA分解菌に焦点を当てた解析を行った。13C-PHAフィルムより経時的に回収したDNAを塩化セシウム密度勾配遠心に供し、13C-DNAのみを選択的に回収した。その結果、13C-PHA由来DNAはほぼ13C-DNAで構成されていることが明らかとなった。このことより、PHAフィルム表面に存在する微生物のほとんどがPHAを資化していることが示された。
また、16SrDNAをPCRで増幅し、T-RFLP解析およびクローン解析を行った結果、既知のPHA分解菌とPHA生産菌が優占種となっていることが明らかになった。また、埋設期間中、PHA表面上の微生物群集構造にあまり変化は見られなかった。一方、優占種以外の微生物種の中には、これまでにPHA分解菌として報告のない菌が多数検出されたことから、新規PHB分解菌の存在が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Purification and properties of novel aliphatic-aromatic co-polyesters degrading enzymes from newly isolated Roseateles depolymerans strain TB-872012

    • 著者名/発表者名
      Shah, A. A.
    • 雑誌名

      Polymer Degradation and Stability

      巻: 98 ページ: 609-618

    • DOI

      DOI 10.1016/j.polymdegradstab.2012.11.013

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Purification, cloning and expression of an Aspergillus niger lipase for degradation of poly(lactic acid) and poly(epsilon-caprolactone)2012

    • 著者名/発表者名
      Nakajima-Kambe, T.
    • 雑誌名

      Polymer Degradation and Stability

      巻: 97 ページ: 139-144

    • DOI

      DOI 10.1016/j.polymdegradstab.2011.11.009

    • 査読あり
  • [学会発表] Leptothrix sp. TB-71 とRoseateles depolymerans TB-87 の共培養によるpoly(butylene succinate adipate)(PBSA)分解速度の向上2012

    • 著者名/発表者名
      中島敏明
    • 学会等名
      環境バイオテクノロジー学会 2012年度大会
    • 発表場所
      京都大学宇治キャンパス
    • 年月日
      20120625-20120626
  • [図書] リサイクル・廃棄物事典2012

    • 著者名/発表者名
      中島敏明
    • 総ページ数
      695
    • 出版者
      微生物酵素による生分解性プラスチックのモノマーリサイクル

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公開日: 2014-07-24  

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