研究課題
本課題は、申請者らが開発した生体適合性ナノファイバマトリクスを用いて、多能性幹細胞の分化過程とその方向を制御することを目的とする。特に、心筋・神経細胞に着目し、配向した心筋細胞の電位挙動解析及び神経細胞ネットワークの形成試験を行う。本研究が成功すると、薬剤の高効率スクリーニング(HTS)のみならず、バイオマシンインタフェースモデルの提供が期待できる。平成22年度は、ナノファイバーを用いたマウスES細胞の未分化状態を制御する新規手法の開発に成功した(Biotechnology Lett.2012)。平成23年度は、ゼラチンナノファイバーを細胞足場として、ヒトiPS/ES細胞を長期培養することに成功した(投稿準備中)。また、パターン化されたナノファイバーの作製方法を開発し、マウスES細胞由来の神経細胞ネットワーク構成に成功した(MNE 2012)。平成24年度は、これまでに構成した神経細胞ネットワークの機能を評価するために、配向したナノファイバーをマイクロアレイに取り込んだ評価システムをセットアップした。このシステムの機能をテストするために、神経細胞より強い電気信号を持つヒトiPS細胞由来の心筋細胞を用いて、電気信号の測定を試み、評価システムの最適化を行った。市販の薬剤を投入することによって、電位波形の変化が観察できた。現在、ヒトiPS細胞由来の神経ネットワークの構成実験は進行中である。今後、既に成功した心筋細胞の条件を参考にし、神経挙動解析実験を継続する。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
Microelectron. Eng.
巻: in press ページ: in press
10.1016/j.mee.2013.01.053
Biotechnol. Lett.
巻: 34 (10) ページ: 1951-1957
doi:10.1007/s10529-012-0973-9
http://www.chen.icems.kyoto-u.ac.jp