研究課題/領域番号 |
22360022
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
加野 裕 室蘭工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80322874)
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研究分担者 |
長谷川 秀樹 国立感染症研究所, その他部局等, 部長 (30301790)
森垣 憲一 神戸大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10358179)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 顕微光計測 / 表面プラズモン / 屈折率測定 / インフルエンザウイルス |
研究概要 |
試作装置に用いる光学部品について,機械的な安定性を向上させた他,機械的ドリフトの補償を行うなどして屈折率測定の安定性向上を図った.さらに,溶液交換の際,溶液試料の残留がより少なくなるように液溜めの形状を変更したフローセルを作製し,これに送液ポンプを組み合わせて,安定的な送液とその自動化を実現した.送液の自動化においては,前年の知見より,注入と排出を同時に行い,屈折率測定における影響を低減できるように配慮した.これを用いて実験を行い,8回の2液交換を伴う45分間の屈折率測定における測定値の標準偏差が0.0004以下であることを確認した.また,平行して屈折率分布と蛍光分布の同時イメージングを行う手法についても蛍光像の明るさを向上させる手法の開発を進めた.ウイルスイメージングの条件を満たす輪帯瞳照明系の設計を行い,実験的にその原理の妥当性を検証した.インフルエンザウイルスの検出実験においては,A/H1N1型およびA/H3N2型のインフルエンザウイルスを精製,無毒化し,モノクロナール抗体との抗原抗体反応を確認した.改良した試作装置を用いた実験結果より,ウイルスの結合による有効屈折率増大が0.012であることを確認した.測定領域に存在するウイルスの数量(最大7個),測定値の安定性を考慮すると,装置が単体のウイルスに応答する感度を備えていることが確認できた.また,抗体抗原反応を生じない組み合わせでは,測定面上の有効屈折率がほとんど変化しないことも確認した.さらに,低濃度の試料を用いると,有効屈折率がステップ状に増大するケースが見いだされ,単体のウイルスに応答していることが示唆された.その他,人体からスワブによって検体を採取する際の影響を評価し,これによる屈折率変化が十分に小さいことを確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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