研究課題
本年度は、BIB貼り合わせ界面のアモルファス層を低減させたサンプルを製作し、その詳細な特性評価を行った。昨年度の研究より、表面活性化法を用いて製作したBIBサンプルの貼り合わせ界面には厚さ8m程度のアモルファス層が存在すること、一方でこのサンプルから作成した検出素子感度は0.1[A/W]と低い値に留まるものの、500。3時間のアニーリング処理により感度は10[A/W]程度と大きく改善することを確認した。この為貼り合わせ時のアモルファス層低減を目指し、貼り合わせ時に界面活性化の為照射するアルゴンビームの加速電圧を1.5kVから0.75kVに半減させたサンプルの作成を行い、良好な試作結果を得た。本年度は作成したサンプルの界面について、TEM観察による詳細な検証を行った。その結果、加速電圧の低減によりアモルファス層が実際に8nm→3nmと半分以下に低減していること、またアニール処理を施した際にはそのアモルファス層がほぼ消滅している事を確認した。これらの試作条件に基づき、実際に光応答特性を測定する為の検出器サンプルを作成した。検出器は主に低背景光環境下での検出感度特性・時間応答特性を測定する為の単独素子、及び素子間クロストークを測定する為の2次元アレー素子の製作を行い、更に2次元アレー素子については読み出し回路とのバンピング処理を完了した。これら製作したサンプル素子について、極低温環境下に於ける詳細な光応答特性評価を行った。結果、良好な感度特性を確認し、且つ時間応答速度についても時定数≪1secと十分な速度を達成していることを確認した。応答感度については波長感度特性と合わせて評価する必要がある為、今後波長感度特性の評価、更には時間応答特性についても極低温光源の応答速度の改善により、より正確な評価を行う予定である。
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Proceedings of the Joint Conference of 12th International Conference on Electronics Packaging, 1st IMAPS ALL Asia Conference (ICEP-IAAC2012), April 17-20, 2012, Tbkyo, Japan
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